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ギュッ
「いでっ...」
『応急処置完了！』
エドの左腕を棒と紐で固定した
「ありがとな A」
リンの傷と自分の傷の応急処置を終えたA
ドォォン！！
「この辺にあるのは全部集めたよ」
エンヴィーが壁画を集めてくれた
「これ...
みんなクセルクセスの？」
「あぁ」
『遺跡の神殿にあった
大壁画の一部だよね』
「初めてあの壁画を見たとき
第５研究所地下にあったものと同じ
賢者の石の練成人かと思った
だが違う...」
エドは手を顎に当てて考え出した
「太陽は魂
月は精神を表す...
そして壁画に描かれた石
これは肉体を表す」
「おいおい...！
分かりやすく説明してくれヨ」
リンには少々難しかったようだ
『つまりあそこに描かれていたのは
人体練成の陣』
「人体練成...ってことは
死者を甦らせるためノ...？」
『いいえ
錬金術の原則は等価交換
この世に存在しない魂を練成によって
生み出す事はできない
そのことは確かめた』
「...で
ここを出る方法をひらめいたんだが...
生きている人間を...
オレがオレを練成し直すってのはどうだ？」
エドが一つの提案を持ちかけた
「練成しなおス...？」
「あぁ
オレがこの練成陣を使って
自分を分解し
また元通りに再構築する
これも人体練成だ
きっと扉は開く
グラトニーが偽りの真理の扉だというならば
正しい扉をくぐれば
正しい空間に出られるんじゃないだろうか
オレが扉を開け
お前らはそこへ飛び込む！」
「失敗したらどうなる？」
エンヴィーが会話に入ってきた
「リバウンドだ
術の失敗は行使した者に全て跳ね返る
この場合はオレにな」
「俺は錬金術に関しては門外漢だ
任せよう」
そしてエドはAの方へ向き直る
「A...」
『分かった...』
案外あっさりと承諾してくれたので驚くエド
『ただし！』
「？」
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