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「私は親の名前も顔も
自身の名前すら覚えていない
いや...名をつけられる前に捨てられたか売られたか...」
赤ん坊が沢山白い部屋に集まっていた
それから月日がたち
少年となった頃
「この国を背負って立つのは誰かな？」
白衣を来た男達にそう訪ねられている少年達
「キミかな？」
“大総統候補...我々は
そう呼ばれた...
そして一箇所に集められ様々な教育を受けた
帝王学
人間学から
軍隊格闘
射撃
剣術にいたるまで”
青年となった頃
剣術を学び始めた
謝って相手の肩を刺してしまった時
また白衣の男がやってきてこう言うのだ
「気にするな
彼はキミの目的を遂げるための駒だったんだ」
“自分がこの国を動かす人物になる
そう信じ
私はどんな訓練にも耐えた...”
でもある日事件はおきた
ある部屋で人の叫び声が響き渡っていた
「ぎゃあああああああああああ！！！！！！」
白いベッドの上でパタリと動きを止めて
力なく腕が垂れる
血飛沫がそこら中に飛び散っていた
すると手の先から赤いものがポトリと落ちる
「この者も駄目でした」
そう言いながら研究者は赤いものを拾う
「次だ」
ガシャン
部屋からは一人の青年がやってくる
「そこに横になって」
言われるがままベッドに寝ると
頑丈にベルトが身体に巻かれた
「あの...これは...」
青年が不安そうに聞くと
隣の部屋が見えた
そこには沢山の血まみれになった死体が転がっていた
「楽にしていたまえ
すぐに終わる」
青年は目を見開いた
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