面の段＊4 ページ31
．
______隆平はある屋敷の前にいた。
ここはとある“大商人”の屋敷。
ゆっくりと屋敷の周りの木の壁を登って行く。
______たんっ……
そんな音を立てて地面に着地する。
降り立った場所でも聞こえてくる男達の笑い声。
……嫌になる笑い声や……
隆平は足音を立てないように屋敷の中に入り、屋敷の中を進んでいく。
そして、屋敷の襖を開けて部屋に入る。
「______見つけた……」
隆平が見つけたのは、綺麗に“なにか”を包んでいる布。
布をゆっくりと広げていくと、中にあったのは金色に輝く小判。
「……やっぱりか」
この屋敷の主は街の商人から金を巻き上げては自分の店が繁盛するように、様々な方法を使っているのだ。
隆平は包みを持つと、走り出した。
「______何者だっ！」
突然前方に現れた男。
_____この屋敷の使いだろう。
「しっ……侵入者だぁっ！！」
男は隆平の姿を見ると震えた声でそう叫んだ。
隆平は小さく舌打ちして男に向かっていった。
震え上がる男に向かって隆平は足を振りあげた。
「ひっ……！」
恐怖からか動けなくなっている男の腹に食い込む隆平の足。
男は腹を抑えながら床に崩れ落ちる。
屋敷の奥から聞こえてくる沢山の足音。
「……行こう……」
隆平はまた、屋敷の壁を登り、屋敷の外へ出た。
「______いたぞっ！」
屋敷の入り口の方から聞こえた声。
隆平は振り返った。
「ひぃっ……はっ……般若っ……」
屋敷の入り口の方に立つ男達は震え上がった。
闇夜に浮かぶ月明かりに照らされた、不気味な笑み。
隆平は震え上がる男達から目をそらし、男達のいる方とは反対方向に走り出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 236人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未優(プロフ) - もぇさん» 今のところ次はやす君です！ただまた変わってしまうかもしれませんが……（笑）今のところはやす君です♪ (2013年11月17日 18時) (
レス) id: 9871693ac0 (このIDを非表示/違反報告)
もぇ(プロフ) - 次は亮ちゃんですか？？ (2013年11月17日 17時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
未優(プロフ) - ∞英華∞さん» コメントありがとうございます！更新スピードが上がっていませんがよろしくお願いします♪ (2013年11月14日 20時) (レス) id: 9871693ac0 (このIDを非表示/違反報告)
未優(プロフ) - デッドさん» コメントありがとうございます！ゆっくりですが更新していきたいと思います！よろしくお願いします♪ (2013年11月14日 20時) (レス) id: 9871693ac0 (このIDを非表示/違反報告)
∞英華∞(プロフ) - いつも読んでます♪更新がんばってください！ (2013年11月13日 21時) (レス) id: cd2dd81499 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2013年10月27日 13時
