ep.49 ページ49
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━━━━━━━━そして時は過ぎ、私達は5年生に進学した。
2年生の夏にニュートの家へ遊びに行ってから私は魔法動物に興味が湧き、沢山本を読み調べ始めた。
ニュートみたいに詳しくは無いが、調べれば調べるほど自分の知らない世界が広がっていてとても楽しかった。
そして、私は魔法動物とマグルが共存するという"小説"を書き始めた。
最初は自分の願望欲で書き始めたのだが、いつしかそれが将来の夢にまで膨らんでいた。
いつかこの小説を読んで沢山の人達に魔法動物という存在を夢見て欲しい、と…。
5年生に進学してからも私とリオンは一緒に行動を共にしていた。
時にはアレンとニュートも参加して4人で行動をすることもある。
そして、この3年間で私は気付いたことがある。
そのきっかけは3年生の冬、ホグワーツの廊下で女子生徒が男子生徒に告白をしている場面を見かけた。
二人は愛し合い、寄り添うようにキスをしたのだ。
"ああ、羨ましいな。私もニュートと……”
なんて、考えが浮かんできたのだ。
それをリオンに相談したところ、私はニュートの事が好きなのだと理解した。
自覚をしてからというもの、ニュートを見ると何故か恥ずかしくなり、少しだけぎこちなくなる。
当の本人はそんな事だろうとは露知らず、積極的にアプローチをしてくる。正直、心が持たない。
そんなこんなで、私は今一人で図書室にいます。
何故かと言うと今度、O.W.Lというとても大事な試験があるのだ。
『ふぅ……』
書く手を止めて羽根ペンを置く。
大きく背伸びをして窓の外を見つめる。
正直、理論は何とかなる。
問題は実技だ。
入学した頃よりは周りの人達と同じくらい魔法を出せるようにはなったが、まだまだ不安定だ。
ニュートやリオン、アレンの力を借りて何とか出来ているが、一人でやろうとすると失敗ばかりしてしまう。
ぼーっと窓の外を眺めていると、トントン…と肩を叩かれる。
振り向くと本を抱えて微笑んでいるニュートがいた。
『ニュート！』
「やあ、君もここで勉強してたの？」
『うん、そうだよ。ニュートは本を返しに来たの？』
「そうなんだけど、君が必死に勉強してる姿を見て僕も一緒に勉強しようかなと思って…いいかな？」
『えっ…う、うん！』
私が頷くとニュートは私の目の前に座り本を開く。
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作者名：Lia | 作成日時：2023年6月29日 19時
