ep.44 ページ45
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楽しみすぎて早起きをした朝。
いつもアルバスが起こしに来るのだが、今日は先に私が起きていた事にとても驚いていた。
たまには早起きするのも悪くない、と思った朝でした。
玄関先でアルバスとアバーフォースが見送りに来ている。が……。
「本当に送らなくて大丈夫かい？」
『うん、大丈夫！自分の力で行きたいの！』
「本当に大丈夫なのか？」
『アルバスもアバーフォースも心配しすぎ！私もうそんなに子供じゃないよ』
いつまでも経っても行けずにいた。
過保護なこの二人に捕まってしまったのだ。
早く行きたくてうずうずしていた。
「そうだ、A。これを持って行きなさい」
『これは？』
「美味しいと有名なお店のケーキだよ。後でニュートと一緒に食べなさい」
『うわぁ！ありがとう、アルバス！』
中を覗くと種類豊富なケーキが沢山入っていた。
私は背を向けてアルバスとアバーフォースに手を振った。
『行ってきます！』
「行ってらっしゃい」
二人とも小さく手を振り返してくれた。
私は駅に向かって歩き出した。
駅に無事着いたのはいいが…。
『えっと……どれに乗ればいいんだろ…』
似たような電車が沢山停まっていてどれに乗ればいいか分からず、彷徨っていた。
一応ニュートに教えて貰ってはいるものの、初めての場所で分からなくなっていた。
『うーん、これかな…？』
目の前の電車に乗り込もうとした。
「ちょっと待った！」
『！？！？』
誰かが乗り込もうとした私の腕を掴んだ。
振り返ると息を切らしたニュートがいた。
『ニュート！！』
「やっぱり迎えに来て良かった。そっちはイギリス行の電車じゃないよ」
『えっ！？！？』
危うく知らない土地に行くところだった。
ニュートは私の手を引っ張ってイギリス行の電車へと歩いて行く。
「なんでダンブルドア先生に送ってもらわなかったの？」
『……自分の力で行きたかったの』
「君のその勇気ある行動は認めるよ。でも僕が来なかったらきっと戻って来られなかったよ」
『う……ごめんなさい…』
「分かればよろしい。ほら荷物貸して、僕が持つから」
軽いお怒りを受けた私は素直に謝ることにした。
軽々と私から荷物を奪ったニュートはそのままスタスタと歩いて行く。
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作者名：Lia | 作成日時：2023年6月29日 19時
