ep.26 ページ27
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ニュート side
長期休暇の為、久々に家に戻ってきた僕はすぐにA達にクリスマスプレゼントを送った。
それと同時に僕の家にリオンとアレンから荷物が届いた。
リオンは手帳、アレンはイタズラ箱。
思わず捨ててしまおうかと思ったけど、友達からプレゼントを貰うことがあまり無かったから大事に飾っておくことにした。
その中にAからのプレゼントは入ってなかった。
プレゼントを贈るという習慣が無かったのだろう。仕方ない、と諦めた半分、少し残念だった。
「気に入ってくれるといいんだけど…」
Aの瞳の色と同じネックレスを見つけた瞬間、運命だと思った。しかし…突然ネックレスなんて送って迷惑では無かっただろうか。そればかり考えてしまう。
「はぁ……」
ここ最近、ずっとため息ばかり吐いている。
ちゃんとご飯は食べているのだろうか。寂しくないだろうか。一人で泣いていないだろうか。
手紙は定期的に送られてくるが、やはりそれでは伝わらないものがある。
「ニュート、お前に荷物が届いてるぞ」
兄のテセウスが僕の部屋に入ってきて荷物を持って来る。
誰からだろう…。不思議に思いながら宛名を見ると"A・ロイス"と書いてあった。
開けてみると、中には綺麗な青色のネックレスが入っていた。
それと一緒にメッセージカードも添えられていた。
"クリスマスのプレゼント、受け取りました。本当にありがとう。少し遅くなったけど、私からのクリスマスプレゼントです。日頃の感謝の気持ちを込めて。A・ロイス"
「……ありがとう、とっても嬉しいよ」
メッセージカードを読んでいるととても心が暖かくなった。
Aらしい、正直で心優しいメッセージだった。
「ニュートにガールフレンド？」
「っ！？！？…ま、まだ居たの、兄さん」
「あまりにも嬉しそうに見つめてるから気になってな。で？どうなんだ、ニュート」
「ち、違うよ……ただの、友達だよ…」
「へー。それにしては随分、大事そうに握りしめてるじゃないか」
「う、うるさいな！いいから出て行ってよ！」
テセウスの背中を力いっぱい押して自分の部屋から追い出す。
荷物を渡してすぐに部屋を出ていったと思ったら、ずっと僕の後ろにいたらしい。油断も隙もない。
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作者名：Lia | 作成日時：2023年6月29日 19時
