ep.24 ページ25
「捕まってしまったな、A」
『もう、見てたなら助けてよ…』
「残念だが、それは出来ない」
『酷いわ、二人していじめるなんて…』
「そう思うなら早く起きて食べる事だな」
アルバスは本を読み始め、アバーフォースが私の目の前にご飯を出して頭をコツンっと突っついた。渋々と食べ始めた私をアルバスはじっと見つめていた。
『な、なに…？』
「とても似合っているよ」
アルバスがトントンっと自身の首元を指差す。意図を汲み取った私は照れくさそうにネックレスを触る。
『ニュートがくれたの』
「とても素敵な友達を持ったね」
『うん、とても素敵で大切な人。大好きなの！』
「……そうか」
アルバスの顔は笑っているが心做しか少し寂しそうだった
私は思わずクリスマスを傾げると、優しく頭を撫でられた
「さぁ、早く食べてしまいなさい」
『はーい』
私が再び食べ始めると、アルバスはその場から立ち上がり、アバーフォースの元へと去っていった。
「寂しがるのはまだ早いんじゃないか」
「……そうだな。私はまだあの娘を渡すつもりは無いよ」
「兄貴に賛成だな。俺もアイツを易々と知らない男に渡すつもりは無い」
こういう時だけ、意見が一致するのは妹のアリアナがいた頃から変わらない。だが、Aは特別過保護になってしまう。それだけアルバスとアバーフォースにとって大切な存在なのだろう。
アルバスはアバーフォースに小さく微笑んだ。
『アルバス〜！食べたよ〜！行きましょ〜！！』
「お呼びだ、兄貴」
「じゃあ、行ってくるよ」
アルバスは傍に置いていた帽子とコート、マフラーを手に取りAの隣を歩く。
「帰ってきたらちゃんと店を手伝えよ、A！！」
『はーい！！』
大声でAにそう言うと、Aはアバーフォースに向かって大きく手を振って出かけて行った。二人を見送っていると肩にファイが乗っかってきた。アバーフォースはファイの頭を撫でてそのまま中へ戻って行った。
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アルバスと一緒にダイアゴン横丁にやって来た
やっぱりいつ来てもワクワクが溢れ出てきそうだった。
「A、一人で行動しないこと、約束出来るかい？」
『分かってる！今はニュートが居ないから迷子になったら帰れないもの』
「分かってるならよろしい。さて、どこから見るのかな？」
『うーん。あ、あそこのお店見てもいい？』
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作者名：Lia | 作成日時：2023年6月29日 19時
