大切な人を守る為に《ﾌｧﾝﾀﾋﾞ》 (ページ15)

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ep.14 ページ15

お父様、お母様…今日からホグワーツの生徒になりました。
不安な事もたくさんあるけど、私なりに頑張ってみようと思います。

天井を見上げながら両親に語りかけた
"頑張れ"と聞こえてきそうで思わず笑みが零れる
すると、階段から誰かの足音が近づいてくる
私は思わず椅子から立ち上がり、身を構える

『だ、誰……？』

「A…？」

『に、ニュート……』

談話室に入ってきたのはニュートだった
私は安心して椅子に座り直す。ニュートは私に近寄り隣の椅子に座る。

「君もここに来てたんだね」

『少し、1人になりたくて……』

「僕もだよ。1人になりたくてここに来たらAがいた」

『私達、似た者同士だね』

「………そ、そうだね」

にっこりと笑うとニュートは照れたように目線を逸らす
私はニュートに自分の家庭の事を話そうと口を開いた

『ニュート、私ね…今まで普通の人間として生活してきたの。両親が魔法使いとしてじゃなく、普通の女の子として生活して欲しいからって。だから今まで魔法も使った事ないし、ホグワーツの事も知らなかった』

「……じゃあ、君はマグルなの？」

『……まぐる？』

「あ、魔法を使えない人間のことを僕達は"マグル"って呼んでるんだ」

『ううん、両親共に魔法使いだよ。ホグワーツのハッフルパフに在籍してたんだって。だから私も魔法使いなんだと思う』

「そっか……」

そこまで言って2人とも黙り込んでしまう
何故かニュートに知ってて欲しいと思った。ニュートになら話しても大丈夫だと確信があったから。

「Aは……魔法使いになって…後悔しない？」

黙り込んでいたニュートが先に口を開いた
その問いかけに対して私は困ったように眉を下げた

『どうだろ。後悔しないって言ったら嘘になるかな。あのまま魔法を知らずずっと一人で暮らすのも悪くないなって思ってたから。……でも、お父様とお母様が歩んできた人生を私も体験してみたいとも思った』

「そっか……君は強いね」

『強くないよ。今日だってニュートにたくさん助けてもらったし……』

「困った時はお互い様だよ。僕に出来ることがあるならなんでも言って。その……頼りないかもしれないけど……僕達、友達、だから………」

"友達"という言葉がニュートから聞こえてきた
私は嬉しそうに微笑み、ニュートの方に身を乗り出した

『ねえ、今度はニュートの事、教えて？ニュートは何が好き？』

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