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いつからだろう、彼奴にこんな気持ちを抱くようになったのは。
どこに居ても、考えるのは彼奴のことばかりで。
大好きなはずの勉強すらも手につかないなんて。
「...浮所。」
気が付けば、呟いていた名前。
あぁ、ここが自室で良かった。
メンバーがいたら驚いただろうな。
..いや、そんなことはどうでもいい、
勉強勉強..。
つい最近まで、ただの'同期'で、'ライバル'であった
はずの存在が、今は頭から離れないほどに、
なんとも形容しがたい存在になってしまった。
高校三年生、それなりに経験は積んできたつもりだったけど、
今回はどうやらそれを遥かに超えるものらしい。
やはり勉強が進まない。
「..ちくしょう、どうしたらいいんだ。」
解決方法が分からない俺はただ独りで嘆き、
頭を抱え机に伏した。
---- 〜♩♩ ----
[ 着信 : 井上瑞稀 ]
突然、静かな部屋に鳴り響いた着信音に
顔を上げ画面を見る。
珍しい、どうしたんだろう。
なんて思いながら携帯を取り耳に当てる。
「もしもし、那須です。」
『あ、那須？急にごめん、俺だけど。』
..オレオレ詐欺か？とか言ったら怒られるんだろうな。
お巫山戯を飲み込んで、再び電話口に意識を戻す。
「どうしたんですか、瑞稀くんから電話なんて。」
『いや..あのさ、今日時間ある？』
「まぁ、特に用事もないんで大丈夫ですけど..。」
『じゃあ後で、また連絡する。』
「えっ、ちょ..」
ぷつりと切れた電話に唖然としながらも、
まぁいいか..と脱力し携帯を滑らせる。
こんな時でも浮かんでくるのは彼奴の顔。
着信が来た時も少し期待した、というのは冗談
ということにしておく。
よく考えれば、彼奴も今が一番忙しい時期だ。
俺と同じく進学校に通う言わばインテリ系の部類。
電話なんて寄越してる暇も無い、はず。
---- 〜♩♩----
[ 着信 : 井上瑞稀 ]
..この人はこの人で忙しいな。
でも出ないわけにはいかない。怒らせるとやばいから。
「はい、那須です。」
『今○✕公園にいるんだけど、来れる？』
「あぁ、すぐ近くなんで、行けますよ。」
『じゃあ待ってる。』
半ば一方的に切られた電話。
時計の針は13時少し過ぎたところを指していた。
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みい(プロフ) - うきなす最高でした！浮所くんの告白が素敵でした！ (2019年12月5日 7時) (
レス) id: e85fd623a5 (このIDを非表示/違反報告)
來咲蘭(プロフ) - みーさん» コメントありがとうございます！うきなすいいですよね！とても嬉しいです、頑張ります！ (2019年11月12日 23時) (レス) id: 74b27bb1a7 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - はじめまして！楽しく読ませてもらっています！うきなす大好きなのでこれからも更新楽しみにしています！ (2019年11月12日 23時) (レス) id: 1ae8841bee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：來咲蘭 | 作成日時：2019年11月8日 4時
