昔話 ページ48
その日たまたま私の出向先付近に波乗りに来ていたエリちゃんと遭遇した
「え?もしかしてA?」
「エリちゃん?」
海をボーっと見ていた
すると後ろから名前を呼ばれ振り返るとアイツと共通の友達ELLYがいた
「やっぱりAじゃん、いつもと雰囲気違うから別人かと思った」
エリちゃんの言葉に自らを見ると
いつもの服装からはかけ離れたようなおしとやかな真っ白なワンピースに、麦わら帽子…
「だれ!!!!」
「いやいや、自分でビックリしてんじゃん」
ハハハって笑うエリちゃんにつられて私も笑う
「ねぇ着替え持ってない?」
サーフィンに行くときいつも予備の着替えまで毎回持っていることを知っていたから聞いてみるとやっぱり持ってるという
エリちゃんの車で予備の服に着替える
「やっぱり俺のだとおっきいね」
「彼シャツみたいでモテるかも♪」
「着てたその服どうするの?」
「もう着ないし捨てていいよ、あ。その箱いいじゃん」
カーゴルームにあった白い箱
元々は靴が入っていたであろうそれはこのためにあったんではないかというように私には輝いて見えた
「いや、それさっきおろしたばっかのやつ」
エリちゃんに言われて足元を見ると新しそうなビーサン
「これもどうせ捨てるんでしょ?これに…あ、あれも、これも」
エリちゃんからの言葉なんか無視して
先ほど着ていた趣味じゃないワンピースも、ネックレス、それから、携帯をしまった
「これ、エリちゃん捨てといて!!!あれもこれもなんか見るとイライラするから」
「え?捨てるの?」
アイツとの思い出のものは全て捨ててしまおう
特に携帯なんかアイツとお揃いだし思い出がありすぎる
でも私の性格上自分ではなかなか捨てられないのだ
そういえばあのままエリちゃんに押し付けたんだった
アレ捨ててなかったんだね
携帯を怒りに任せて渡しちゃったから
SNSのパスワードなんかも全てわからなくなってあの後
友達と連絡とるのも苦労したんだっけ
すっかり忘れていた
「捨ててなかったんだ…」
「やっと思い出した?」
「うん。ごめんね…あの時怒りに任せてたから…急に捨てろって言われても無理だよね」
「全然OK。最初はビックリしたけどさ。いつか忘れたころにこれがいい思い出になればいいなって。今日会えてよかったよ」
いつの間にか指定していた近所のコンビニについていてエリちゃんと連絡先を交換してわかれた
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あおのすけ(プロフ) - さくさくぱんださん» コメ返遅くなりました…すません。何回も読んでいただいてありがとうございます。私も見習って読み直して矛盾がないか確認しなくては……おかしい所あったらこっそり教えてくださいな (2017年12月1日 19時) (レス) id: 40b9aa3707 (このIDを非表示/違反報告)
あおのすけ(プロフ) - ヒザゲラーさん» コメ返遅くてすみません…続編始動しました。またお立ち寄りください。 (2017年12月1日 19時) (レス) id: 40b9aa3707 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくぱんだ(プロフ) - 更新ありがとうございます!ほんとに好きな作品で何回も読んでます!更新がんばってください☆ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 5f8834ff0d (このIDを非表示/違反報告)
ヒザゲラー(プロフ) - 更新待ってました!続きが気になります (2017年11月29日 13時) (レス) id: caf66f61e1 (このIDを非表示/違反報告)
あおのすけ(プロフ) - やちぱんさん» 返信遅くなってすみません。毎回遡って読んでいただけるなんて…嬉しいです。私も見習わなくては…そろそろ話が合わなくなって来そうで怖いです。笑。更新しばしお待ちくださいませ。 (2017年11月12日 8時) (レス) id: 40b9aa3707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおのすけ | 作成日時:2017年7月2日 13時