我が家の教訓3

懐かしい空間 ページ36

岩「幸せにしてもらってる？」


え？

いきなりのことにビックリして思わず剛典くんと目があう


岩「隆二さん……付き合ってるんでしょ？」

「う、うん。……隆二くんに聞いたの？」

岩「いや、ここの所Aちゃんの雰囲気変わったからさ」

「え？」

岩「あ。えっと…別にストーカーしてるわけじゃないからね？
たまたま。見えただけ」

「そっか…剛典くんも噂になってるよ」

岩「え？俺？」

「うん。秘書の藤井さんと」

岩「え？藤井と？」

「うん。ファンクラブの子達ざわついてた」

岩「Aちゃんも…ちょっとは気になった？俺の事」

「え？あ、うん」


確かにあの噂を聞いたときは少し胸がざわついたりもした
花蓮さんとどうなったのかとか正直今でも気になってはいる
それは聞いてもいいものだろうか？


岩「そっか。俺の事ちょっとは気にしてくれてたんだ。もうそれだけで充分かな」



ポーンとなってエレベーターが１階に着いた



岩「今日は隆二さんとデート？」

「あ、うん」

岩「やっぱり？今日もかわいい恰好してるもん。最近またおしゃれにもどったもんね。
Aちゃんわかりやすすぎ」



あの京都でのおばさまの忠告通り
ここの所おしゃれとは程遠くなっていた私はクローゼットの中身を一新した


今日は先日買った初卸のこの服
隆二くんどう思うかな？なんて思っていたけど
剛典くんにほめてもらえて自信がついた


ってヤバッ。時間あまりないのに隆二くん待たせたままだ。


「じゃあ、私行くね！」

岩「うん。今日は話せてよかった」


剛典くんと挨拶をかわし、背を向けて早歩きをしようとしたとき


岩「Aちゃん！！隆二さんと何かあったら俺のとこ来てもいいからね？」

「え？」

岩「ふふっ。相談！！乗ってあげる」

「あ、うん。ありがとう」

岩「じゃあね！気を付けて！！」



今度こそ剛典くんとお別れして隆二くんとの待ち合わせ場所に急ぐ

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