番外編*雨傘と ページ30
、
今日も消太は残業。
先に鍵を開けて家に入った。
いつも通りテレビをつけて食い入るように見る。
「…ん？」
サアアアとノイズのような音が聞こえてくる。
ゴロゴロと空が唸るような音もチラホラ聞こえる。
「雨…！たしか…消太傘持ってなかったよね、持って行こう」
いつもの番傘ともう１つ消太の傘を持っていく
外に出てさっき閉めた鍵を閉める
雨は次第に強くなっていって雨粒が叩きつける音も大きくなっていくのに焦りを感じた。
「ちょっと近道しよう」
路地裏で俺のバカでかい傘でもギリギリ通れるくらいの隙間。
いつも通りに人通りが少ない。
「…お？」
「あ？」
「あんた…あの時の手の人…」
フードを被って路地裏の建物同士の屋根の影でしゃがんで雨宿りしてたみたいだ。
それでもビシャビシャに濡れている、
さりげなくギリギリ傘が掛かるまで近づいた。
裾から見える手はまだ包帯を巻いている。
たしか名前は…
ポクポクとあの時の記憶を全力で蘇らせる。
「えーと、し、し、しぶがきさん？」
「…死柄木」
「死柄木さん、俺はA…あ、知ってるんだっけ」
「…」
「…」
Aもその場にしゃがんだ。
死柄木は少しだけ肩を揺らす。
「なんなのお前。今自分が何してんのか理解してんの？
今俺がお前の首に触れば殺すことだって出来るんだぞ？」
「え、また指折られたいの？」
それはAにとって嫌味ではなく、率直な疑問だった。
死柄木は溜息を吐く。
「風邪ひくよ、敵でもヒーローじゃなくても一般人として流石にこんな所で雨宿りされると気引いちゃうよね
ん、」
左手に持ってた傘を死柄木に押し付ける。
「は？」
「傘あげるから、ね？」
バサ、と傘を開いて死柄木の肩に無理やり立て掛ける。
「返さなくて良いよ、じゃあね〜」
消太には猫が捨てられてあったから傘を立てかけておいたって適当な嘘をついた。多分バレてる
「…変なヤツ。……………次こそ絶対に手に入れる」
…
Aくんが傘をさしてるせいか雨の話が多い気がします。
私自身雨は好きです。なので描きやすかったりもします
…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 442人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花 苑(プロフ) - ヒビキさん» すいませんバグでした。ごめんなさい！女体化夢主くんはずっと書きたかったんでそう言っていただき嬉しいです！続きもよろしくお願いいたします！ (2017年8月25日 1時) (
レス) id: 1635ce11be (このIDを非表示/違反報告)
花 苑(プロフ) - フユキさん» すいません…なんかバグっちゃいました。直してるうちに何回も何回も通知が行かれたかとおもいます。申し訳ありません！ (2017年8月25日 1時) (レス) id: 1635ce11be (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - あり？同じ話が2つ？それより女体化ごちそうさまです！ありがとうございます！恥ずかしがる夢主君可愛い…！！あっ、ごちそうさましちゃダメだ！しっかり続きも見させていただきます！ (2017年8月25日 0時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - なんか、同じ話が3つありますよ？ (2017年8月25日 0時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
花 苑(プロフ) - 朝ナギちゃんさん» いつかやると思ってました…ご指摘ありがとうございます！がんばります！ (2017年8月24日 18時) (レス) id: 1635ce11be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花苑 | 作成日時：2017年8月17日 14時
