47話 ページ20
、
爆豪side
「えー、今日はB組の担任が出張で代わりにAが1日担任をする事になった。
まあ今日1日A組には居ねえが、学校内には居るから何かあれば捕まえてくれ。
授業はオールマイトさんと俺でみる。
じゃ、グラウンド集合ね」
先生居ねえのかよ…
無意識に口が舌打ちをしていた。
「んだよ爆豪、今日はいつにも増して不機嫌だなぁオイ」
「うっせクソ髪」
体操着に着替えて、俺らは救護訓練の敷地に入る。
その時チラリと見えた先生の横顔。
名簿を見ていて、こちらには全くもって気づいていないみたいだった。
…なんっか気に入らねえ。
その後もモヤついたまま訓練に参加した。
「か、かっちゃん？何かあったの？」
よりによって同じ班になってしまったデクに話しかけられる。
「そうですわ。さっきから何かおかしいですわよ？」
「…んでもねえよナード共が」
汚い言葉遣いですこと！とポニーテールが不機嫌そうに顔を逸らす。
デクはまだ心配そうにこちらを見てくるから、脛を蹴ってやった。
「20分休憩。しっかり水分補給しろよ。」
はー、疲れた…とそれぞれ次々に地面に突っ伏していく。
「爆豪ちゃん、どこ行くの？」
「自販機」
自販機まで歩いて、小銭を入れようとしたら何処からか甘い匂いがしてくる。
…煙？
小銭をポケットに入れなおして、その煙を辿る。
「…先生？」
以外にもそこには木にもたれかかっている先生が見えた。
膝に猫を乗せて、ふわふわと通り抜ける風に髪がなびく。
そして、手には１つの煙草。
煙を吐く姿でさえ、綺麗だった。
「…煙草、吸うんだな…」
独り言のようにポツリと零す。
煙草にしては珍妙すぎる匂い。でもこの匂いは前から本当に微かにだがしていた。
まさか煙草だったとは…
すると反対側から紫の髪の生徒が先生の隣に座る。
確か、B組の個性が洗脳のーー…
何を話してるのかはわからないが、かなり柔らかい雰囲気なのがこちらまで伝わってきた。
……
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作者名：花苑 x他1人 | 作成日時：2017年9月6日 16時
