019___H. ページ19
カウンターに那須と2人、並んでラーメンを食べる
那「あっち…」
那須が隣で上着を一枚脱ぐと
シャツのボタンを１つ外した
.
浮「……」
.
.
.
あの日
.
那「俺、浮所が好きだ」
.
遊園地からの帰り道で
那須が放った言葉に
.
浮「あ…」
.
大昇のお土産が入った袋が手から落ちて
.
浮「びっ、くりした…なに急に」
那「……」
浮「や…そりゃ俺だって、那須は同い年で同期で一番、」
那「…そういうんじゃなくて」
.
落とした袋を拾おうと伸ばした手を
那須が急に掴んだ
.
浮「わ、っ…」
.
すると、バランスが崩れて
そのまま
ぐいっと引き寄せて、抱き締められた
.
浮「ちょ、え？…那須？」
那「……」
.
俺の背中に回った那須の手と
.
浮「なになになに、どしたの、ねぇ冗談きついって」
那「本気だよ、俺」
.
その声が、微かに震えているのが分かる
.
那「浮所が他の奴と仲良くしてると、すげー嫉妬する」
浮「……」
那「今日も、お前が大昇の話ばっかりするから、ずっと勝手にイライラしてて」
浮「……」
那「こんな風に気持ち伝えるつもりなかったのに、もう止まんなかった」
.
そんなこと考えてたなんて、想像もしてなかったから
頭がこんがらがって、言葉が出てこなくて
.
那「急にごめん。聞いてくれてありがと」
.
固まった俺の身体を離した那須が
足元に落ちたお土産の袋を拾って俺に手渡した
.
.
.
.
あの時は冷静に考えられなかったけど
今思えば
那須は俺なんかの、どこが好きなのかな
.
浮「……」
.
今まで仕事に必死で
恋愛なんて考えてる暇なかったから
「好き」ってどういうことなのか、よく分かってない自分がいた
.
那「浮所？」
.
ふと名前を呼ばれて我に返ると
那須が俺の顔を覗き込んでいて
浮「ん？あ、替え玉頼んでいい？」
那「はいはい、ダメって言っても食うだろ」
そう言って笑う彼が
「替え玉２つ」と注文する
.
.
『他の奴と仲良くしてると、すげー嫉妬する』
那須はあの時、俺にそう言った
そういう気持ちが、「好き」ってことなのかな
.
.
なんて
そんなことを考えてたら
.
.
大『今は…俺以外の奴のこと、考えないで』
.
.
不意に、大昇のことを思い出した。
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rin(プロフ) - 清良さん» コメントありがとうございます。まだ書き方が掴みきれていなかったのですが、そう言っていただけるととても嬉しいです。次の作品も考えています。よろしければまた読みに来てください！ (2019年3月16日 18時) (
レス) id: 65dffffafa (このIDを非表示/違反報告)
清良(プロフ) - 完結おめでとうございます！初作品とは思えない程、表現がかっこよくて読みやすかったです！続編書いてください！ (2019年3月10日 21時) (レス) id: 7cb81e8898 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - みやびさん» 初めまして。コメントありがとうございます！不定期で気まぐれな更新ですが、暇つぶしくらいになってくれていたらいいなと思ってますが、文章褒めていただいて幸せです！ (2018年12月20日 2時) (レス) id: 11a55799f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - はじめまして！いつもこっそり読ませていただいていましたがコメントします、！いつも更新すごく楽しみにしてます（ ; ; ）rinさんの文章とっても好きです。これからも楽しみにしてます！ (2018年12月19日 15時) (レス) id: c306464e9e (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - ほのかさん» 初めまして。コメント残してくださってありがとうございます。お楽しみいただけて嬉しいです！ (2018年12月5日 3時) (レス) id: 65dffffafa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rin | 作成日時：2018年10月16日 4時
