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定時の17時を回る頃
菊池と松島くんが
慌ただしく扉を開けて中に入ってくる
やっと帰ってきた、
と安心しているのもつかの間
ふたりは部長のデスクまで駆け寄り
「すいませんでした！」
と 深く頭を下げている
困ったような表情の部長が何か言うと
「部下のミスは全部 俺の責任です」
と 再び頭を下げる菊池
隣の松島くんは
泣きそうになりながら 慌ててまた頭を下げた
「えっ どうしたんすか、あれ」
隣に座る岸くんが 恐る恐る尋ねる
「わかんない… 」
確か 取引先はお得意様だったはず
何事もなければ上手くいっていただろうから
何かあったのだろう
部長の話を終え、
向かい側のデスクに戻ってきたふたりは
早速さに大量の資料を運び出す
すると
それらをデスク上に置いて
ひたすらパソコンに打ち込み始めた
きっと 入力の手違いがあったのだろう
事務作業上でのミスが
取引先との商談に響いたのだ
「ふーまく……」
何があったのかを本人に
聞こうとした岸くんの口を慌てて塞ぐ
相当走ったのだろうか
スーツを脱いだままの
シャツにはシワがよっており、
額には汗が見える
深刻そうなふたりの表情を見れば
到底 声をかけられるような雰囲気ではない
「ちょ、せんぱっ くるじっ…」
強く口を押さえすぎたせいで
苦しんでいる岸くんを無視して
わたしはふたりのデスクの方へ立ち上がる
菊池は
要領の良いタイプで、
一年目からなんなく仕事をこなしてきた
上司からの厚い信頼もあって
今回 新人の松島くんを
連れての商談を任されていたのだ
責任感の強い、人思いな彼だから
自分が何とかしないと
後輩が気にしないようにしないと
とひとり焦っているはず
一緒にいて 一年が経つが
菊池のあんな表情を見るのは初めてだ
「菊池、何すればいい？」
わたしが聞くと、
菊池は驚いた表情した後に
「んー、や、大丈夫」
と 余裕そうなそぶりを見せる
「ふたりでこんなに終わらないでしょ」
デスクの上にある資料を指差す
流石に菊池もこれには苦笑いで
「悪りぃ こっちの企業の予算の入力いける？」
と 渋々認めてくれた
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uk1119(プロフ) - いっくさん» 嬉しいお言葉、、ありがとうございますこれからもぜひよろしくお願いします（＾ν＾） (2018年11月16日 22時) (
レス) id: 84823f9f62 (このIDを非表示/違反報告)
いっく(プロフ) - 更新めっちゃ嬉しいです！岸くん大好きなの、これからのお話し楽しみにしてます♪ (2018年11月16日 17時) (レス) id: c15603ea35 (このIDを非表示/違反報告)
かめちか(プロフ) - 名前変換が変わらないのですが、改善は可能でしょうか…？いつも更新楽しみに読ませて頂いています！これからも頑張ってください(*^^*) (2018年9月22日 0時) (レス) id: aa7531aaf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオイブルー | 作成日時：2018年9月17日 17時
