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44話 ページ16

引き続き三輪side
彼女の言葉で、俺は過去に自分が言った言葉を思い出した。

秀「裏切り者め……‼」

秀「……おまえたちはいつか近界民に殺されでもすれば……」

思い出して、心が痛んだ。

『私……やっぱり……近界民を……甘くみてたかな……?』

彼女の言葉が、だんだん途切れ途切れになってきた。もう意識を保つのもやっとだろう。

『三輪……先輩……ごめ……なさ……』

そう言った瞬間、彼女の身体から力が抜けたのを感じた。

秀「なんで……なんでおまえが謝るんだ……謝らなければならないのは……俺なのに……」

俺は意識を失った彼女にそう呟いた。

秀「A……頼む……」

俺はまだおまえに、あのときのことを

秀「頼むから、死なないでくれ‼A‼」

ちゃんと謝れていないんだ‼





出水side
倉橋が大怪我をして、医務室に運ばれてからかれこれ四時間ほどたった。

俺と三輪と米屋は、3人並んで廊下のベンチに座っている。

秀「……………………」

三輪はずっと黙っている。

米「……………………」

米屋もずっと黙っている。

出「……………………」

俺は不安で泣きそうだ。

風「おまえたち、ここにいたのか……」

俺たちの代わりに医師の話を聞きに行った風間さんが来た。……あれ?

出「風間さん……歌川と菊地原はどこに行ったんすか……?」

あいつら、風間さんと話を聞きに行ったはず……

風「隊室に戻った。」

……?

風「3人とも、落ち着いて聞いてくれ。」

風間さんが再び話しだした。

風「倉橋は…………」

この間は、結構辛い。

風「……どうなるかわからない。」

米「えっ⁉」

米屋は混乱している。

風「大量出血によって彼女の体……特に脳が受けたダメージは大きい。正直今のままじゃ、今夜一晩越せるかどうかも微妙だそうだ。」

秀「そ……そんな……」

三輪はショックを受けている。

風「だが、今夜一晩越せたら、一安心できるそうだ。」

風間さんは、それだけ話すと、俺たちに「早く休め」とだけ言って、行ってしまった。

俺たちは風間さんに教えてもらった病室に入った。

すると

迅「やあ、くると思ってたよ……」

先客がいた。

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作者名:☆黒猫☆ | 作成日時:2018年5月26日 11時

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