第三十四話 絶対守れよ。side梨花 ページ36
いろいろ分かった。
でも、ちぃちゃん…多分無理してる。
だけど、私のために頑張ってくれている。
だから私は彼女に与えられた仕事をこなすんだ。
「そらるさん、LINE…返信どう?」
そらるさんは舌打ちしてイライラしている。
こんなそらるさん、初めてかも。
「雪城は西方面、俺は東方面行くから」
「了解。」
はぁ…はぁ…久しぶりに走った…
疲れちゃった。
うっ頭が痛い…久しぶりに走ったからかな?
「あああぁ…あああぁ…」
違う…走ったからじゃない…
何年も前にやられた…薬のせいだ。
黒い何かが私を侵食していく。
多分、幻想だろう。幻覚。
だけど…怖くなった。
「やめて…!!やめて!」
恐怖もありながら頭痛も襲う。
もうしんどい…生きたくない。
「まふくん、たす、け、て」
雪城と別れてから数分後、俺はやっとの思いでまふまふを見つけた。
「まふ!」
「そらるさん!梨花ちゃんは!?」
「お前のこと探しに行ったよ!」
…たく。迷惑かけやがって。
というか…なんで。
「なんで、笑ってんの。まふ」
まふの口角が上がっている。
俺は知ってるけど、雪城はまふが好きだ。
だから本気で心配してるのに。
なんで。
「なぁ、なんで笑ってるのか聞いてるんだけど。」
「えへへ、それはね…」
答えを聞く前にまふの胸座をつかんだ。
「へらへらすんなよ!梨花の気持ち考えろよ!!」
「放して、そらるさん…苦しいよ。」
嗚呼、やりすぎたか。
「僕…否、俺さ。梨花ちゃんが生きてて嬉しかったから。」
えっ。
「うらたさんから梨花ちゃんが危ないって聞いてたから」
あぁ…
「生きてるってわかった時点で嬉しかったから。」
そうだったんだ。
じゃあ。
「まふ、雪…梨花は西方面に行った。」
「ありがと、そらるさん。」
「絶対、守れよ。まふ」
「うん。」
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真美む目も - あ。見ちゃだめだったっぽいね。 (2017年3月8日 17時) (
レス) id: 17d230bb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅色の空＆そらうさぎ x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2017年3月6日 19時
