【歌い手】偽の雪と一緒なんだって (ページ2)

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第一話　歌ってみてよ。side梨花ページ2

「…ヤダ。」

『いいじゃん。歌ってみてよ。歌い手であの有名なそらうさぎなんでしょ!』

歌い手であることはあっているけどそらうさぎさんではない。

私はスノーエンジェルことsnowで活動している。

どの噂で自分が歌い手とばれて、そらうさぎさんということになったか全く理解できない。

プルルルル…

この着信音!まふのだ!

「ちょっと待ってて…」

すると、女の子の一人が私に尋ねた。

『誰から?』

焦ったので嘘をついてしまった。

「かっ彼氏から…」

といって私は廊下に行って誰もいないことを確認してから

「まふくん!学校で電話かけないでって言ったじゃない!」

私がふくれっ面で怒ると携帯の向こうから可愛い笑い声が聞こえた。

『アハハ…だって梨花の怒る声でさえ可愛いんだもん』

「! べっ別にうれしいとかそういうのじゃ…」

ツーツー

電話が切れた!マジで!?

もう帰ろう…イヤホンを耳にさしてボカロを聞いて次の投稿する曲を探す。

前は「恋愛裁判」、その前は「ミュージックミュージック」。

そうだ!意外と「千本桜」はやってなかった!

次の投稿きーめた♪

「ただいま～…いない。」

いつも玄関口で迎えてくれるまふくんがいない。

どうして…

そういえば前も同じようなことが…

その時はレコーディング部屋で…行ってみよう!

…そっとドアを開ける。いなかったらどうしようという不安を抱えながら。

「まっまふくん…」

『歌ってみてよ!』

また友達の声…じゃない。

まふくんの声!

まふくんだ!

『誕生日おめでとう!』

そうだ!今日は私の誕生日だ!

「ありがとう!」

『! りんか?』

「え? あれ!」

私…なっ泣いてる!うそでしょ!

『もしかして、僕のおかげ?』

「かもね!ありがとう!」

『僕やっぱり…好きだな…』

ん？何が?

『梨花のこと。』

え?まっまいいや。スルーしよう。

「千本桜、一緒に歌わない?」

『…いいよ。僕でよければ』

「of course!(もちろん!)」