001#美形 ページ2
俺は男子高校生。16歳。
何もいじってない焦げ茶の髪は、まだ女の未練からか肩まで伸びている。
あまり癖はないけど、寝癖がついている。
体つきはガリガリ。
自慢じゃないけど俺は食べるほうだ。今朝だって、ハンバーガーをがっつり3つも食べてきた。いつもそんな感じにめちゃくちゃ食べるのに、全然体重が増えねー、解せねー。
あと覇気がない。
やる気が出ねえっつか気力がない。らしい。そんなに俺覇気ないかな……。
最近の問題。
本気で不能になったのかと思うくらいED。もう女の子抱けないっつか別に女の子好きじゃないけど。
でも俺はモテる、はず。顔は良い。あ、ナルシじゃないよ?すっげー美形って訳でもってねーけど、クラスではモテる方。
っつか女うぜぇ、ぴーきゃーうるさいし、俺女好きじゃないってば。それに俺のどこがいいの。確かにイケメンだけどこんなガリガリの不能気味とか、大したもんは持ってませんよー。
ちなみに俺の好みは包容力がある人。一緒にいると落ち着く人が良いかなぁ。んで、そんな人に死ぬほど愛されたい。独占欲強いほどいいよ。
此処は教室である。
ガラガラ、と音を立ててドアが開かれた。
「うぃーっす、HR始めんぞ、席付け」
「いやもう開始時間過ぎてるんだけど……」
ぼそっ、と呟いたのが教師に聞こえたのか別にいいだろ、と頭をこづかれた。面倒くさいので取りあえずにらんでおいた。
「今日は嬉しいお知らせがあるぞー。転校生だー……」
転校生、だってさ。
なにその王道展開ないわー、ないわー。
ここですげえ可愛いネコの男の娘が出てきて主人公と発展すんだろ。ガチ◯モな俺だけど王道はあまり好みじゃない。
っていうかネコな子って攻めないといけないんでしょ?面倒くさくて無理、こちらの苦労が無限大。
なんかちょっとおかしいこと言ってた、俺。
ではではどれどれ転校生とやらの顔を拝んでやりましょうか、と顔を上げるとなんと包容力のある美形。
包容力のある美形。
すげー、すげー。あんな美形な人いるんだ、整いすぎて怖いわ。なにが怖いって俺が惚れそう。
「………?」
じーっと見てたら目があってにこっ、と微笑
まれた。
やめて孕む孕む。
いや本当はらんじゃうから。美形こえー。
その美形さんは教卓に案内されて自己紹介を始めた。
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作成日時:2014年7月12日 22時