全日本男子達のコイワズライ【*Short story】

episode 33 【小野寺太志】® ページ35

ガラッと体育館の扉が開く。


あ、たいしくん。




『Aちゃんストレッチするから背中押して欲しいなあ…』



柳田『また始まったよ…』

ニヤニヤ笑いながら言う柳田くん


「すいませんいつもいつも…」


柳田『いいよ(笑)それで太志がちゃんとやってくれるなら…』




たいしくんはいつも手伝ってもらいたがる。1人でやれよと思うのだが。(みんな思ってる)


背中押してよ〜と相変わらず伸びきった声で言うので思いっきり、押してあげた♡



飴と鞭は上手に使わないとね？


『いて！Aちゃん！いたい…！！』



「たいしくん固すぎ。」

冷めた顔で言う。

『Aちゃんが柔らかすぎるんだよ〜！』





入念にストレッチをし体を温める。


しばらくすると練習時間になり


柳田『練習始めるぞ〜』



柳田くんの掛け声で選手たちが動き出す。


練習中、選手の観察をしたり、データを分析したりしていると時間はあっという間に過ぎた。




柳田『練習終わるぞ。集合〜



んでから、Aさんから話。』



「えーと今日も一日お疲れ様でした。


明後日からW杯始まるので、


今軽い怪我が残ってる人は今日明日で出来るだけ、怪我が残らないようにアフターケアして下さい。

休むことが1番の回復なので明日オフだからと言って夜更かしは厳禁ですからね！」


若いからって無理する子が多いんだから

「特に西田くん。」


西田『え、俺っすか！？！？』


「深夜にアイスの投稿あげてるの見ましたからね？


食べるなら私も呼んでください」


西田「いやそっちかーい！！(笑)」



石川『ねぇあの人おばか？(笑)』


柳田『ばかだな…』

清水『アホやん！』


いや、冗談だから。オーケー？


「冗談は置いといて…(笑)


わからないことあったらいつでも連絡して下さい。」


柳田『じゃあ解散で。お疲れさまでした。』



後片付けをしながら、今日の練習について柳田くんと話し合う。


「柳田くんも怪我気をつけて下さいね。

キャプテンいないと結構メンタルくる人多いんでここの人たち。」


柳田『俺って愛されてるぅ〜』


ここに配属されてから気付いたこと。

キャプテンは意外とボケる。

「ばかなこと言わないでください。はい、さっさと出ますよ。あの2mの巨人がこっち見て急かしてくるんで」


後ろから感じる視線。


あれは早く出ようと言う目だ。
経験上わかる。



最後に残った、柳田くんとたいしくんと私と3人とで体育館を出る。

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