見て聞いてね･Lily ページ10
同じ家にで眠るようになってから
私は家の中のコミニュティに限られて
聞いている中では将企は劇場とお家のコミニュティのみ
さみしくてむなしいけど毎晩帰ってくるのも楽しみだった
別に疑わしいことも今までも今もない
それでも、私は毎日ご飯を作って片付けて
2人分の洗濯をして、たまに買い出しに行って
お風呂を沸かして洗って名前の無いような家事をして
ここまでがとっても贅沢な生活なのもわかってる
愛する人が毎晩この家に帰ってくるのがこの時代珍しい事も
不満を理不尽にぶつけられて苦しむことも無く生活して
だけど
だけど少しだけ
気を張らずに甘えたい
ありがとう
えらいね
って、1番近くで言って欲しい
1人に対してどうしてこんなに拘っているんだろうと考えるとどうしてもやっぱり好きだからで、
考えれば考えるほど自分で泥沼にハマっていくのを身に染みて感じていくのが怖くて
それでもこの家に彼は帰ってくる
そして彼を迎えるのは私だけ
それでも今日、ついに限界を感じ、帰ってきたであろう音がする方向を向いているのに体はうごく気力がない
「A〜？おる？」
と廊下から響く私を呼ぶ声
ドアを開けた彼の手には
昔2人でデートした時、美味しいね！って2人で盛り上がった事のあるケーキ屋さんのロゴが入ったケーキ箱
「お、おるやん。いつもみたいに玄関におらんから心配したわ」
『あごめんね、おかえり、』
「全然そんなんええけど…なんか落ち込んどる？｣
普段やってる家事が褒められなくて落ち込んで拗ねてますなんて口が裂けても言えない
『なんにもないよ、ちょっと疲れてるのかも』
「そっか、せや！これ、元気ないならちょうど良かった」
『ケーキ？』
「おん、いつも家事とかしてくれてるし」
『え、それだけ？』
「それだけ……ってなんか欲しいもんあった？」
『いや、ちがう、そんなんじゃないよ』
ありがとうの言葉だけが聞きたいわがままだったのに
それを見越してなのかケーキまで買ってきてくれて
将企は私を見てくれてたのに
「いつもありがとうって言いそびれててごめんな」
久しぶりにこの大きくてでも華奢な体と彼の匂いに包まれて今にも倒れそうなほど体温が上がる
「…熱でも出た？」
『…ちがう！』『あのね、』
「うん？」
『これからもちゃんと帰ってきてありがとうって言ってね』
「ふは、当たり前やん、」
これからも私のわがまま聞いてね
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 113人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤ(プロフ) - 友保さんのお話、ありがとうございます！ (2月12日 22時) (
レス) id: 63cec04805 (このIDを非表示/違反報告)
なた(プロフ) - ありがとうございます！よろしくお願いします！ (2月8日 9時) (レス) id: d40d11902c (このIDを非表示/違反報告)
uirusu-0(プロフ) - なたさん» ありがとうございます！少し不安だったので嬉しいです！！私としたことが！！すぐに変更させていただきます！ (2月8日 9時) (レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
なた(プロフ) - 初めまして！お話読ませていただきました！本当に友保さんのお話需要しかないので今後も楽しみにしてます🥰しゅんぺいの字なんですが、可能なら隼平に変えていただけると幸いです！よろしくお願いいたします！ (2月6日 9時) (レス) @page14 id: d40d11902c (このIDを非表示/違反報告)
uirusu-0(プロフ) - Mさん» ありがとうございます！お時間かかりますが書かせていただきます！ (2022年1月4日 23時) (レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菌保持者 | 作成日時：2021年11月25日 1時
