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弱々しい声で、途切れ途切れでも一生懸命話してくれたことが
嬉しくて、でもこんなにつらそうにしてることが悲しくて何も出来ないのが悔しくていつの間にか私まで泣いていたらしく
なんでAまで泣いてるん、
と言われて気がついた
きっと思いっきり泣きたいのは先輩の方なのに圧倒的に先輩より泣いている私を笑ってくれて、何故か私までつられて笑ってしまった
「はー、笑った、、ありがとな、Aのおかげで元気でたわ、夜も遅いしまたな」
おやすみなさいとお互いに交し終わった電話
電話が終わる頃私は家に着いていて2人分の声が響いていた部屋は静かになった
一気に寂しくなって
それでも先輩が悲しい気持ちから抜けられたなら
私が少しでも力になれたならいいのかもしれないと思って、でも
私が先輩の力になれても
誰が私の力になってくれるんだろうか
暗くなった携帯画面を見つめて、
深呼吸をし、自分を落ち着かせ
もう一度、もう一度だけ
これが拒否されたら
これが嫌がられたら
謝ってこれから一生知らないふりをしよう
と、決めて
[リリー先輩] と表示された番号を押すと
静かだった部屋には呼出音が響いて、心臓が痛くなるほどドクドクし始める
やっぱりやめようかと赤いボタンを押しかけた時、呼出音は止まり、携帯から聞こえた声は
A?どうかしたん?
と眠そうに私の名前を呼んでくれる先輩の声だった
「いや、先輩の声が急に無くなったら寂しくなってしまって、、あの迷惑だったらすぐ切ります、すいません」
「ふは、Aは素直やなぁ、ええよ。もう少し電話しよ」
先輩からの思ってもいなかった返事に舞い上がり、その日は寝るまで電話して、
起きると窓の外は明るくなっていて焦って携帯を開くと
リリー先輩Aが寝落ちたから切ったで。楽しかった、また明日な。おやすみ
と、追いラインをしてくれていた
夜が終わるまで一緒に話して朝起きても先輩と繋がりが少しでもあることが本当に幸せだった
夢じゃなかったんだ〜…なんて浮かれているとどんどん時計の針は進む
焦って支度をして劇場に着くと珍しく皆に囲まれる先輩
挨拶するタイミングをみながら聞き耳を立ててみる
「いつもの電話の子どんな子なんですか」
「俺らにもかまってくださいよ」
失恋したばっかりの先輩にはつらそうな質問ばっかりされてて何故か私が辛くなる
「あっ…A元気だせって」
雑な慰め。もういいって…と言おうとすると
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uirusu-0(プロフ) - 睡魔さん» 黒詞まで…!ありがとうございます!続けようかなと考えてます!ぜひ続きも呼んでいただければ嬉しいです🙏✨ (2021年11月20日 1時) (レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
睡魔 - 黒詞も白詞も両方楽しんで読ませていただいていました!もし続編も書いてくださるならとっても嬉しいです、、!! (2021年11月19日 3時) (レス) id: 319c338f27 (このIDを非表示/違反報告)
uirusu-0(プロフ) - リクエスト沢山ありがとうございます!少しづつ載せていこうと思います!良ければ読んでいただけたら嬉しいです (2021年6月22日 23時) (レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
詩織(プロフ) - はじめまして。いつもお話読ませていただいてます。リクエストなんですが、嫉妬するとすぐに殴ったりするけどそのあとには優しいみたいなリリーさんみたいです!お忙しいとは思いますがよろしくお願いします! (2021年6月3日 22時) (レス) id: ef921d6dd3 (このIDを非表示/違反報告)
しおり - リクエストです!年下彼女に甘々なリリーさんみたいです! (2021年5月23日 1時) (レス) id: a3292cc1ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菌保持者 | 作成日時:2021年4月24日 8時