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リリー目線
『将企さん、私ね、好きな人が出来たの』
何度目かの夜に突然Aから言われた言葉。
なんて言えばいえば正解なのかわからんくて突然自分の気持ちすらもわからんくなって顔を真っ直ぐ見れる自信が何故か無くて背を向けた
｢へ〜、そうなん、よかったやん｣
なんて、興味のなさそうな言葉を選んだ
迷いのある言葉がバレへんように、声の震えがバレへんように。
『色が白くて、紳士で、ちょっとチャラくて照れてる時はすぐに顔に出る人でね』
なんて話すAの声は明らか浮かれていて本当にその相手のことが好きなんだなと思わせられた
Aのその話が聞きたくなくて内容を頭に入れたくなくて皮肉を込めたつもりで
｢ふーん、Aがそんなに楽しそうに話す人ならいい人なんやろな｣
『そう？そんなに浮かれてる？』
｢声はめちゃくちゃ浮かれてる｣
俺から背を向けてるから必然的にAの顔が見られなかった
だから、どんな気持ちでどんな顔で俺にその話をしてるのか1ミリもわからなかった
でも本命が出来た、って事を伝えられてるんだと解釈した
｢じゃあ、もう会えないな｣
『え、なんでそうなるの』
逆にどうなったら正解なん
｢本命出来たってことやろ｣
『まだわからんの？』
俺の理解力が足りないんか？本命出来たら、会えなくなるもんじゃないん？
今、Aがどんな顔をしているのか不安になって起き上がって顔を覗いた
信じられないぐらい泣いていた
さっきまであんなに声が浮かれていたのに、嫌なくらい楽しそうに話していたのに。
また理解が追いつかなくて目を逸らしてしまった。
Aが泣いてる？誰の事を想って？
Aは突然フワッと現れて俺の中に入ってきた不思議な娘だった。他の子とは違って自分の感情を優先することは1度も無く、なんでも俺優先に動く子だった。俺のこと好きなんだなと思ったからなにも言わなかった。
だからこそ分からなかった
Aが自分の感情を主張してきた事も、本命が出来たとわざわざ俺に告げてくることは別の人が本命でこの関係を断ちたいと望んで言ってきたのだと思ったからもう会わなくなることは自然な事。
もう一度自分の中でAの言葉が流れた
その言葉たちを俺なりに繋げて俺の中で結論を出した
目を合わせてからもずっと苦しそうなAに
｢わかった、1週間後、空いてる？｣
『はい。空けときますね、』
返事を口にするAはまた俺を優先するAに戻っていた
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uirusu-0(プロフ) - Shadyさん» はじめまして！そんな…！ありがとうございます！｢すきなところ｣は人によって受け取り方が違うと思っていたので気に入って頂けて嬉しいです…！リクエスト承りました！次の短編集で書かせていただきますので良ければぜひそちらで！ありがとうございます！ (2021年4月24日 2時) (
レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
Shady - はじめまして！いつも更新楽しみにしています！特にお気に入りのお話は「すきなところ」です！リクエストお願いしたいのですが、夢主が不良達に絡まれてるのをボロボロになりながらもリリーさんが庇って守ってくれるというお話が読んでみたいです！ (2021年4月23日 0時) (レス) id: a07b54dd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菌保持者 | 作成日時：2021年2月20日 0時
