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見慣れた名前の記された場所で腰を下ろす。
墓石を撫でれば冷たさしか無かった。
記憶を辿れば温かさしか感じないのに、冷たいんだ。
紫「 ごめん、本当に… 助けてあげれなくて、ごめん 」
" 「 男の子はね、泣いちゃダメ！強くないと！ 」"
初めて会った日も、君はそう言ったね。
温かい手で 俺の涙を拭いながら、屈託無い笑みで。
久しぶりに人の温かさに触れた。
久しぶりに人から優しい笑顔を向けられた。
いつだって、与えてもらうばかりだった。
最初から、最期まで。
「 泣いてちゃ、大切なもの守れないでしょ？ 」
紫「 大切、なもの…？ 」
「 大切なものを守るために男の子は強くないと！ 」
だからほら、泣かないで？って言う女の子は
同じくらいの歳なのに、大人びていた。
女の子は強くなくていいの？って聞けば、
女の子は守ってもらうものなの！って言う。
今思えば、身勝手で理不尽な理屈だと思う。
だけど それが正義だと信じて疑わないその子が
その言葉を口にする時は、いつだって自信満々だ。
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ゆ(プロフ) - 初めまして。この作品、人間の様々な感情が直接現れてるわけじゃないけれど、感じることができてすごく好きです。更新を楽しみにしてます！ (2018年3月5日 16時) (
レス) id: d22b650d7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ui。
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=saya818
作成日時：2017年11月26日 21時
