monologue Ⅱ (ページ30)

今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:114,177 hit

80 ページ30

.

１時間くらいして、流星くんはパソコンを閉じた。

大きく伸びをして、一息ついた感じからして
どうやらレポートは終わったようだ。

流星くんにたくさん質問をぶつけた。
今まで疑問に思っていたこと全部。

それは些細なことから、闇の深そうなものまで。

何でも質問していいと言ってくれた流星くんは
どの質問にも顔色を変えずに、それは聞いて平気とか
それは聞かない方がいいとだけ答えてくれた。

要は、聞いて平気なことは本人に聞け、と。
だから何か知れたか？と言われれば答えはノーだ。

顕「あ、そうだ！
Aってクラスに仲良い友達居たりしますか？」

流「居らんやろ、…多分」

あ、そこは普通に答えてくれるのかと思うけど、
多分と最後に付け加えた後の顔はなんとも言えない。

んん、っと少し唸ったかと思うと考え込んだ顔。

流「最近Aが変わったんは顕嵐もわかるやろ？
俺はてっきり、顕嵐のおかげやと思っててんけど。
もしかしたら学校にも居るんかもしれへんなぁ… 」

俺が気付けるような変化を
兄である流星くんが見逃してる訳はなくて。

彼女への対応に今迄と変わりが無さすぎる故
気付いてないのかと思ってたりもしたけど、
やっぱりずっとそばで支えてきた人は強かった。

Aの変化の理由に自分が携わっている嬉しさ。

流星くんが言ってるだけで、実際そうなのかは
彼女しか知り得ないことだけど。

その嬉しさと同時に、要因が他にもあると知り
なんでか少し寂しさもあった。

.