monologue Ⅱ (ページ18)

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借りてたブレザーを返すと、想像より寒かった。

１駅だから電車で温まる前にまた外に出る。
廉と紫耀は同じ方向らしく、２人で帰って行った。

改札を抜けると、見覚えのある姿があって駆け寄る。

顕「遅いから心配した。……勝手に、」

" 勝手に " を最後につけたのは優しさだろう。

私がその心配を重いと感じると思っての配慮か。

価値観や考え方がわからないから、探り合う。

ひとつひとつ手探りで確認しながら進んで
お互いのボーダーラインを探しながら生活する。

ぶっちゃけめんどくさいとも思うけれど
全てを曝け出す気にもならない。

いつまで続くかわからないけれど一緒に居る限りは
このまま手探りが続いていくだろう。

１回確認してしまえば、そこはクリアだ。
長い時間をかければクリアした部分は増えていく。

それを繰り返す事で流星のようになるかもしれないが
残された時間があとどれくらいかなんてわからない。

『ちょっと、青春ごっこしてきたの』

すごい驚いていたけれど、すぐ優しい顔になった。

俺もやりたかったな、と零す顕嵐はちゃんと高校生で
この間まで女に貢がせてた人とは思えなかった。

寒いから違うごっこ遊びにしてよ、って言えば
おままごと？なんて言い出すから吹き出した。

今、私… 笑った？ ……ちゃんと笑えてた？

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