きらわr───・・・あれ、なんかおかしくね？【○○GO】

20 突き刺さる、見えない凶器 ページ24

ヒソヒソ、ザワザワ。



こちらを見て話す、小さな声が聞こえる。
私、地獄耳なんだぜ?なめるなよ。



『佐藤さんさぁ、Aちゃんを貶めようとしたらしいよ』

『え、それやばくね?誰情報?』

『私は一年の子からきいたー』

『私は今きいた』

『っつーか佐藤さんとんでもない性格ブスだったみたい。

一年の子がいってた』

『予想できてたわ。アイツサッカー部に媚びうってたもんね。

まぁザマァだわ』

『だねー』


ふむ.............




やだもう女子怖い.........(震え声)


さっきは仲良くしてね、って太陽みたいな笑顔でいっていたというのにこれだ。

自分に対するひそひそ話というものは、鋭く尖った刃物のように、自身に深く刺さる。
(私の話じゃないのだけれど)

目にはみえないからよけいにたちが悪い。

怖い。腹黒女子にgkpr。


『おい.............今の女子の話きいたか?』


さらに拡散っていうね。なにするの、めんどくさいわ。

広めた一年て誰だし。サッカー部なのは確定、誰が言いふらしたんだ。

とっちめてやr────



「お前ら、静かにしろよ。

.............授業始まるから」

「.............」



ざわめくクラスメイトに霧野の制止。鶴の一声、というやつだろうか。男子も女子もﾋﾟﾀﾘと話すのをやめた。


胸くそわりぃからひそひそ話すんな、ではなくストレートに言わないのはさすが、といったところだろう。

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