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高校3年の冬、
この河川敷で、大毅に
ずっと好きだったと言われた。
濱田先生のことで傷ついて
先生を諦めかけていた私は、
涙を堪えて想いを伝えてくれた大毅に
すごく励まされた。
そして、大毅に先生のことが好きだと伝えて
私たちはあの日にまた、
『死ぬまで幼馴染みでいよう』と約束した。
それからずっと、
大毅はこうして今でも私を幼馴染みとして
一番近い存在で、支えてくれてる。
隣を歩く大毅の顔を見上げた。
夕陽の黒い影に染まったその横顔は、
何も変わっていないはずなのに、
随分と大人に見えて。
「大毅、遠くに行かんといてな」
ふっと浮かんだ不安が、
ほとんど無意識に、
小さな声となって零れた。
重岡「何や急に？どういうこと？」
私の一言に、
大毅が笑いながら問いかける。
「いや、なんでもないから忘れ…」
重岡「ずっと近くにおるよ」
「え…」
思わず見上げると、
交わる視線。
あの頃とは違う、
幼馴染みの男の子、ではなく
男の人、の瞳だった。
重岡「お前の一番近くにおる」
ザァ…と、
夕風が河川敷を大きく吹き渡った。
「だい…」
重岡「俺ら幼馴染みやしな！」
真面目な顔から一転、
いつものようにニッと歯を出して笑顔になる大毅。
「…うん、そやね。ありがとう」
その笑顔にお礼を言った後、
「ん」と言って浮かべた微笑みは
なんだか寂しそうで。
重岡「よし、ぼちぼち帰るかー」
一つ、
胸で小さなざわめきが聞こえた。
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作者名：はまぴよ. | 作成日時：2018年2月24日 23時
