36.近付きたい ページ36
急に名前を呼ばれて、心臓が跳ねた。
KH「よく聞いて。」
目を合わせて、話してくれるキュヒョンオッパ。
KH「あれは番組だけれど、僕はほとんど演技はしてない。」
・・・・・心臓が。
KH「僕は役者じゃないし・・。Aに見せる顔は全部リアルだと思ってくれていい。僕とAの間にあるのは、番組の中と同じ距離だと僕は思ってる。」
・・・・・心臓が。
まっすぐに私の目を見つめるオッパの瞳が、
いつもの冗談やからかい半分でないことを伝えてくれる。
何も言えない。
気持ちがあふれる。
何か言わないと。
ああ、でも涙が出そう。
喉の奥がぎゅっと詰まって、
やっぱり何も言えない。
信号が変わって、また車が走り始めた。
それからすぐに、
・・沈黙のまま、マンションの前に着いた。
前を向いてハンドルに手を置いたまま、オッパが口を開く。
KH「・・また3日後。」
ああ、だめだ。
このまま別れるなんて。
ちゃんと、ちゃんと言わないと。
「・・・オッパ、あの。」
KH「ん?」
「・・・・・あの。」
ああ、うまく言えない。
KH「・・A、負担に思わないで。・・その、さっきの話は、」
ああ、
ああああああ、
待って。
待って、オッパ。
「オッパ、そうじゃなくて。私も。」
ああ、息が苦しい。
「・・・・・私も演技ではないから。
その・・変な意味じゃなくて。オッパに、近付きたいと、思ってる・・。」
もうそれが精いっぱいで。
それ以上は何も言えないで泣きそうな私に、
オッパは優しくハグしてくれた。
KH「・・ありがとう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
少しの間ハグしてもらうと、
なんだかもうどうしようもなく恥ずかしくなって、どうしていいかわからない。
そっと体を離したオッパと目線が合う前に、
そそくさと車を降りた。
窓の外から話しかける。
「オッパ、ありがとうございました。」
KH「ん。気を付けてね。もう家の前だけど(笑)」
「うん(笑)。オッパも気を付けて。」
KH「・・また、連絡する。」
「・・ん。私も。」
KH「はい、じゃあ見送ってるから早く入って。」
「(笑)。うん。おやすみなさい。」
オッパの視線が見守ってくれる中、
後姿の自分がどう映ってるのか心配すぎて、
なんだかものすごく緊張してマンションに入っていった。
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革ベルト
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ちづ(プロフ) - あすかさん» こんにちは、ありがとうございます。18歳以上であれば、URLの末尾をugyorugyu3にしていただければ大丈夫かと思います。ご面倒おかけします(*^^*) (2013年2月16日 15時) (レス) id: 02bba1d0fc (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - Qianさん» おはよう、ありがとう〜^^私も久しぶりにここのページ開いたwあ、こんな緑だったなぁ〜とか思っちゃったよwピーマンを考えてバックの色を緑にしたんでしたw (2013年1月16日 9時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
Qian(プロフ) - うぎょるぎゅ読み返し~♪私もピーマンギュ好きだぁぁ。本当はピーマン嫌いだったけどね、今は大好き!!!ピーマン色といえばギュを考えてノートの色もピーマン色よ(笑) (2013年1月15日 22時) (レス) id: 17700d1269 (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - つばささん» ありがとうございます!!うれしいです〜。4は大変なことになってますが、そのうち通常運転に戻りますので〜♪ (2012年7月10日 23時) (レス) id: 713b29c428 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - ちづさん» 続き絶対読みまーすッ。思い切ってぴょんて爆発にしちゃってくださいなッ♪ (2012年7月10日 17時) (携帯から) (レス) id: 6dfdd0d975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちづ | 作成日時:2012年6月11日 21時