うぎょるぎゅ

34.二人きり？ ページ34

その後は楽しく時間が過ぎた。
我ながら上出来のごはんを残さず食べてくれるオッパ。
二人の食卓。

ああ。
幸せだなぁ。

ドキドキして苦しいけれど、
ハグも、頭のてっぺんにしてくれたぽっぽも、
きちんと感覚を保存しときたい。
思い出して、胸が温かくなるような。
そんな思い出にしたい。

まだ番組は続くけど、
夢見てばかりはいられないもの。
いつかは終わること。
期間限定の今の二人の関係だけど、

・・・うん。楽しもう。

そんな風に思った。

今日の分の撮影が終わり、次回の打ち合わせをする。
次回はロケ。
番組内のほかのカップルさんと合同企画だったはずが、スケジュールが合わず結局二人での撮影になりそうだ。

人見知りの私には少しうれしい。
オッパと二人なのも・・・素直にうれしい。

次は3日後。
間をあけずにオッパに会えるのも、番組のおかげだね。
挨拶をして、移動しようとしたら、オッパに呼び止められた。

KH「・・車じゃないの？一人？」

そう。タクシーを呼ぼうか電車に乗ろうか。。。

「うん。今日はマネージャーが先に用事で帰っちゃったから。」

するとオッパから驚きの発言。

KH「もう遅いし、送るよ。」

「・・！！」

あ、そうか。
あまりの素敵なセリフに一瞬勘違いしちゃった。

マネージャーさんの車に乗せてもらえるかんじ？
方向とか、大丈夫なのかな。
でも一人はやっぱり心細いし、、ここは甘えてもいいかな？

「・・いいんですか？」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


駐車場に向かうと、黒い車の助手席を開けてくれるオッパ。

え。

オッパの車？

二人きりなの？？

え。

大丈夫？

っていうか、軽く甘えちゃったけど、これはスキャンダルの元ではなかろうか。

それに・・・緊張する。

実際、カメラやスタッフのいないところでオッパと二人になるのは初めてだ。


KH「・・何？乗らないの？」

「いや、なんだかビックリして。その・・オッパが自分の車で来てると思ってなくて。」

KH「ああ。・・・・困る？」

ぶんぶん、と音がするぐらい首を横に振る。
「いえ。でもオッパが。なんか写真とか撮られたりしませんか？」

すると口をへの字にして不服そうなオッパ。
KH「・・・なんで敬語？」

え、そこ？

「いや、なんか緊張して。。」

KH「ふ。ほんとに遅いし危ないから、できたら送らせて？」

微笑むオッパ。
こういう顔、本当に好き。

「・・うん。ありがとう、オッパ。」

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