うぎょるぎゅ

26.歌 ページ26

いい年して泣いちゃったこと自体恥ずかしいのに何で蒸し返すの、と思ったら。

オッパは私がつらくて泣いたと思ってたの？
自分が何かしちゃったかもって？

そんなわけない。
どれだけ優しいの。。。

オッパが優しいから泣いちゃったんだよ。
そう言うと、なんだか複雑な表情のオッパ。

「・・もー、オッパ。泣いちゃったこととか恥ずかしいから。こんなこと言わせないで。」
小さい声で抗議してみたけど、
なんだか固まってる？オッパは何も言ってくれない。

「オッパ？」

KH「・・ああ、ごめん。・・・もう聞かないょ。」

視線を外して静かに話すオッパ。
照れちゃった？
それとも呆れちゃった？

KH「・・なんか僕も恥ずかしいかも。ごめん、こんなことしつこく聞いて。。」

そう言うと、じっと見つめる私の瞼に手を置く。

KH「ちょっと、あんま見ないで。無理。」

え。
見たい見たい見たい。
どんな顔してるの？

思わずオッパの手をつかんで、ちょっとふざけた雰囲気で、
「見たい見たい見たい！！どんな顔してるの〜！(笑)」
と言ったけど、さらにもう片方の手を被せられて見れなかった。


KH「ダメ。もう寝なさい。」

「ぶー。。さっきも寝たよ。」

KH「さっきも寝たけど、体が本調子じゃないんだから。寝なさい。」

「・・・ん。じゃあ目を瞑るから、こうしてて？」

そっと瞼から手を外し、オッパの体の横で手をつなぐ。

KH「ん。寝て。ここにいるから。」
目が合わない。
寂しいな。。。
こっち向いて、オッパ。

「・・うん。・・オッパ、ありがとう。。ほんとによく眠れそう。。」

こんなにドキドキな状況なのに、
安心できるベッドが久しぶりな私はすぐに意識がぼんやりした。

オッパの気配が愛しくて、眠るのが勿体ないけれど。
こんな贅沢、もうないんだろうけれど。

今だけはオッパの奥さんだもん。
今だけ、独占することを許して。

すると遠のいた意識の向こうで聞こえたきれいな歌声。

小さい声で、ささやくように。
私だけの子守歌を歌ってくれてるの？


・・オッパ。。。


とても、安心する。
何て素敵な声。

ああ、でも、だめだ、安堵するこの感覚が心地よすぎて・・・眠い・・・。

ああ、意識が途切れる前に、誰に言うわけでもないけれど、
これだけは言わせて。


・・・・・・・絶っっっ対、オンエア録画する！！！！！！！


オッパの歌声と温かい手に包まれて、
ふわふわと揺れる夢心地にそのまま身を任せた。

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