うぎょるぎゅ

11.ふたりの時間（KH） ページ11

これといってメールするでもなく、電話をしなくても、
毎週撮影があるのでAと会う日が多いような気がする。

今日でもう何回目の撮影か。
今日は音楽番組に出演する僕らの控え室にAが来る。

これまでにわかったこと。

明るくよく笑う。
結構はっきりと言いたいことを言う。
頭の回転が速い、と思う。
きちんと目をみて話す。

スタッフに対しても僕に対しても、礼儀正しく、さりげない気遣いが上手い。

あと・・・これは大きい声では言えないけれど、
ものすごくスタイルがいい。
きっと世の男性諸君はそう思っているはず。

それともう一つ。
スキンシップが苦手？なのか？
触れられると一瞬、ほんとに一瞬、傍目にはわからないくらいの間、固まる(笑)。

それが面白くてスキンシップを多めにとるようにしてる(笑)。


彼女が来たようだ。
トゥギヒョンが僕を呼ぶ声でパソコンから顔を上げると、
こちらに向かってくるA。

今日は上品なベージュのスカートか。
何着てもかわいい。

・・・いや、奥さんだからね、そう思っとかないと。
言い訳がましく思いつつ、彼女の手をそっと握り、ヒョンたちに紹介する。

みんながみんなAに触るのでだんだんとイライラし、最後のドンヘヒョンのときには我慢できず遠ざけた。
だいぶ笑われたのでなんだか不機嫌になり、Aの腰に手を添え、

KH「ちょっと出てきます」
と言って控え室を後にした。

来たばっかりで連れ出されてちょっと戸惑っている彼女だったが、
僕の横顔を確認し、「失礼します、また後で。」とあいさつなんかしちゃってる。

ああ。
かっこわるい。。。

こんなかっこ悪い自分もカメラに収められちゃってるし。

ああ。
何か言い訳したほうがいいか？・・・出てこない(汗)


少し人通りも少ない自販機の前で、
Aにコーヒーを買って手渡す。
あ、やっと二人だ。
ちゃんと目が合う。

KH「今日、わざわざありがとう。」
「ううん、オッパのステージ、楽しみにしてきたよ。」

KH「・・ん。さっき、来たばかりなのに連れ出してごめん。」
決まりが悪そうに謝る僕に、くすっと笑って、

「ふふ、急にいっぱいメンバーの人たちに囲まれたからびっくりしちゃって。緊張してたから外に出れてよかったよ。ありがとうオッパ。」

そういう風に言ってくれるAがかわいくて。
手をとって僕の顔に近づける。

KH「・・・二人になりたかった？」

わざと耳のそばに近寄って話しかける。

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