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着替え終えてドアを開けるとふたりがいた
あれ、わたし先にあがったはず...
「なんで着替えるだけで20分もかかんねん」
「あ、ごめん」
「大丈夫だよ、そんなに待ってないし」
ねっ?ってれんくんに同意を求めるせんぱいだけど、れんくんは無視。ピリピリした空気が嫌なわたしは準備をはやめる。
放っておいたら、さすがのれんくんでも我慢できなくなりそう...
ガチャっ
「えっ、雨...」
ドアを開けると、空は深い灰色で染まっていて、アスファルトは強い雨で濡れていた。
しまった...今日は折りたたみ傘も持ってきてないんだった、
どうしよってなってるわたしにれんくんは言った
「お前、傘忘れたんか」
「えぇっ、Aちゃんほんと?」
小さい声で、はい...とつぶやく。言い寄られると思ってなかった、そしたられんくんがしゃあないなって黒い傘をひろげた
「ほら、はよ入れや」
「でも...せんぱ、」
「俺は大丈夫だよ、友達に迎え頼んどいたから」
寂しそうな目でそう言ったせんぱい。じゃあな、ってれんくんに手をひっぱられる。ばいばいって手をふるせんぱいにわたしも慌ててふり返すとにこっと笑った。あ、かわいい
街のイルミネーションを眺めながられんくんと歩く、キレイだね〜とかどーでもいい話しながら
「ほんま、あいつのどこがええんや」
「......えっとね、」
「やっぱええわ、聞くだけでイライラしそう」
先に聞いたのそっちじゃん、って言いたかったけどれんくん怒りそう。だってせんぱい優しいし、学校でもモテモテって実花ちゃんのお姉さんから聞いたし、彼女だって...多分いると思う
「ん?あれ、って」
「.........せんぱい、」
やんなぁ、ほんまに迎えやったんやなって青い車を見るれんくん。あんまり見たくなかったそれをれんくんは見つけてしまった。運転手席にいるきれいな女の人と笑いながら喋るせんぱい。
近くのコンビニの駐車場に止まって、出てきた姿に思わず目をそらす
「わ〜、大胆やなぁ...腕組んでるで」
言わないでよ、れんくん
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平永 優 - おもしろいですね (2019年1月5日 16時) (レス) id: bfe14f6fc5 (このIDを非表示/違反報告)
ARMY - すごくおもしろいですw応援してます!更新楽しみにしてます! (2018年12月10日 23時) (レス) id: ea329e26cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Erie | 作成日時:2018年12月8日 20時