調査兵団、子育て中です (ページ47)

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約束ページ47

Aは私に額を埋め、ひたすら泣いていた

今の私には何も言えない
泣くなとも、大丈夫とも...言えない

黙って、それを受け止めてやる事しか出来ない

どれほど泣いたか分からないが
Aはそのまま眠ってしまった

リヴァイ「...良かったな」

「なにがだ」

リヴァイ「お前の夢の答え合わせが出来るんじゃねぇのか」

Aを寝転ばせていたら、リヴァイが言ってきた

答え合わせ...か

「そうだな」

リヴァイ「死んだ方が楽だったか」

「まぁな」

リヴァイ「...そうか」

Aに毛布をかけリヴァイを振り返る

「それでも、私は生きながらえてしまった」

リヴァイ「あぁ、Aがそれを望んだ。俺達もそれを望んだ..そしててめぇを再びこの地獄に呼び戻してしまった」

「ハハッ...まぁ、これは、そう簡単に死なせないとの天からの罰だろうよ」

真っ直ぐ見据えてくるリヴァイの視線から逃れるように空に見上げる

「..本当はな、リヴァイ......怖かったんだ」

リヴァイ「は？」

「攻撃が受け、倒れた時...Aが見えた。あの時...あの子の瞳に、光が消えていた」

リヴァイ「あの後、Aはお前の読み通り、呑み込まれる寸前だった」

「あぁ、感謝するよ...リヴァイ、Aを守ってくれてありがとう」

リヴァイ「命令だったからな......それで、なにが怖かったんだ」

先を促すリヴァイに口を開く

「あの子を残して死ぬ事が怖かった」

これが親の心なんだろうか

「あの子を一人にするのが怖かった」

あの瞬間、死ねないと直感し
死にたくないと思った

「私はこの子がいる限り、この世にいなければならない」

悪魔として、恐れられ迫害された一族
その末裔となったAを

守らねばならない

「リヴァイ...これからの敵は、これまでの巨人より厄介だ」

リヴァイ「あぁ...わかってる」

ハンジ「そろそろ行くよー！」

ハンジの声が投げられる
エレンの家の地下室へ、これから向かう

ずっと追い求めた答えを

この手にやっと掴めるのだ

ハンジに返事をし、踵を返した時

リヴァイ「なぁエルヴィン、知ってるか」

リヴァイの声が背中をノックする
私は足を止めた

リヴァイ「壁の向こうには、海があるらしい」

「...」

リヴァイ「地平線まで、ずっと塩水なんだとよ..何時か、Aを連れてってやりてぇな」

「..あぁ、そうだな」