何のために ページ35
sideエルヴィン
リヴァイに抱えられたAを確認し、撤退命令を出した
全速力で壁内に帰りつく
『やだっ...やぁ、だぁ!』
リヴァイ「落ち着けA..もう巨人は居ねぇ」
それでもAは酷く錯乱し
泣き喚き、暴れ狂って...遂には気絶するように
眠りについた
リヴァイ「これでもてめぇは続けるつもりか」
夜中に訪ねてきたリヴァイとハンジ
ハンジ「エルヴィン...今日のでわかったろう。無理だよ..Aはまだ四歳なんだ」
「...四歳だから、なんだと言う」
ハンジ「だから!」
リヴァイ「アイツに世界は背負えない」
「...」
書類から顔をあげると、リヴァイと目が合う
リヴァイ「お前の判断が間違ってるとは思わない。俺はお前の判断を信じている...だが、これだけは俺にも分かる。Aには無理だ」
「何故言い切れる」
リヴァイ「アイツは弱い」
「それは、今だけだ。成長すればいずれ..リヴァイ、お前をも凌ぐ兵士になると私は信じている」
リヴァイ「それは何時だ...1年後か、十年後か?」
「わからない。だがこれだけは確信している」
リヴァイ「根拠はなんだ」
「この環境だ」
言うと、リヴァイの眉がピクリと動いた
「調査兵団に赤子の時から居た者はいない。巨人を駆逐している奴等と寝食を共にした者も、たった二歳で巨人と遭遇して生きて帰ったものも、一人もいない」
リヴァイ「...それだけか」
「私達に教育を受けている。巨人に関する事ならば、英才教育と言ってもいいだろう」
言っている事が自分でもわからない
本当に、これでいいのだろうか
Aが..幸せな世界になるのだろうか
“俺”は、何か間違っていないか?
《だんちょ!ぼくねぇ、おっきくなたら...》
あの時、Aが言った事は..何だった?
「....わからない」
思わず漏れた言葉に、二人は顔を顰めていた
リヴァイ「あぁ?」
「済まない。待ってくれ..」
俺は一体...何の為にAを育てたんだ?
─────────────────
sideリヴァイ
エルヴィンがいきなり悩み始めた
顎を抑えブツブツと何か言っている
ハンジ「...リヴァイ、エルヴィンも錯乱してる」
「何?」
何を言ってんだこいつと思ったが、それを受け入れざるを得なかった
視線を移した先のエルヴィンは、先程から
苦痛に歪んだ表情で何かを言っているのだから
ハンジ「リヴァイ、たぶんあの時エルヴィンは命令を出さなかったんじゃなく..出せなかったんだ」
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いちご大福 - ミオ(金欠)さん» はい! 投票 ありがとうございます! (2018年2月16日 20時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - メグさん» 投票ありがとうございます!一先ず了解です! (2018年2月16日 20時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - めいさいさん» わかりました!投票ありがとうございます!! (2018年2月16日 20時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - サルさん» ありがとうございます!了解しました! (2018年2月16日 20時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - ホデリさん» ありがとうございます! アンケート了解です!! (2018年2月16日 20時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご大福 | 作成日時:2018年2月4日 14時