調査兵団、子育て中です (ページ31)

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甘さを捨てるページ31

sideエルヴィン

リヴァイには気を使わせてしまったか..
だが今回ばかりは、甘えさせてもらおう

眠るAの横に身体を横たえる
少し身体に痛みが走ったが...耐えられる
リヴァイには少し嘘をついた
上には呼ばれてない

Aの父親に言われたのだ。それから
私との話し合いに勝てなかった腹いせなのか
私を男二人に取り押さえさせた後
思い切り、蹴りを五発、パンチを八発くれたよ

やり返そうとしたが、脳裏にAの顔が
蘇ったため止めた

「お前は、あぁなってくれるなよ」

安らかに寝息をたてるAの小さな手に触れば、指を握られた

「...」

暖かいこの温もりを...守れるだろうか
小さく幼い、この命を
私達は最後まで...守ってやれるのか？

「考えるのは、やめよう。今も、これからも...私達はやれる事をすればいい」

さすがに限界がきていた瞼を閉じ、眠りに落ちた

────────────────
sideハンジ

「おーい、エルヴィン？入るよー」

サシャ「本っ当に..すみません」

「あぁ、気にしないで」

ジャン「すみません、マジで」

「謝るならエルヴィンにね」

二人がちょっとやらかした為、エルヴィンを探してたら、リヴァイがAの部屋にいるって教えてくれてね

扉をノックしても返事がなかったから
鍵も空いてたし勝手に入ったんだよ

そしたら

「ありゃー」

ジャン「...マジか」

「これは..出直しかな？」

Aの腹辺りに腕を回して熟睡してるエルヴィンがいた

サシャ「レア...これレア団長ですよね！」

「シー」

ジャン「これ撮って、免れられねぇかな」

何を馬鹿な事を言っているんだか..
ボソボソと二人は相談を始めてしまった

サシャはレアって言ったけど..そうでもない

「..幸せそうに寝ちゃって」

何の重荷も背負わず、ゆっくりねるのは久しぶりなんだろう...エルヴィンの表情は何処か安らかだった

だけどそれは、その日だけだった

翌日

エルヴィン「Aを壁外調査へ連れていく」

これまでのエルヴィンでは考えられない言葉が
その口から私達に伝えられた

リヴァイ「...は？」