もう一度だけ【三日月宗近】

敵か味方か ページ17

一期一振side

戻って来た
私から...弟達を奪った奴が



審「三日月だ。彼は目が見えないらしいから、みんな助けてあげるように！」

ここの審神者は、三日月殿が逃げ出してから
数日後に変わった

今の主はとても優しい
弟達も鍛刀してくれた


だが

だからと言って、彼への恨みが消える訳ではない









鯰尾《っ..本当、に...すみませ》

骨喰《済まない..済まない....》

乱《やだ。やだよ！僕、まだ》








薬研《いち兄、弟達を頼んだぜ》









目の前で弟を折られた事も
折られる原因となった男への恨みも


消えるわけない









「三日月殿」

鶴丸殿に肩を貸してもらい入って来た三日月殿の前まで行って声をかける

三日月殿はビクリと微かに肩を震わせた

「私です。一期一振です....わかりますか」

優しめに声をかける


三「あ...あぁ」

「目が見えないのですか、三日月殿」

三「..」

答えない事が肯定している事になる
鶴丸殿に目線を移すと、ちょうど目が合った

鶴丸殿は笑っていた





審「それで、三日月の世話なんだけど」





「それならば」



鶯丸「俺に任せてくれ」


チャンスだと思い言おうとした言葉を取られた



驚いて声のする方向を見ると、鶯丸殿が立っていた

鶴丸「チッ..」

「...」

審「おぉ！鶯丸か！！」

鶯丸「主、いいか」

審「おう！」

鶯丸殿は主の返事を聞くなり、鶴丸殿から三日月殿を連れて、大広間から出ていった









鶴丸「鶯丸、お前は敵か」

出ていくすれ違いざまに鶴丸殿は主と他の刀剣男士達には聞こえぬ大きさで言った

鶴丸「それとも、味方か」









鶯丸殿は少し考えると冷ややかな瞳を私達に
向けて言葉を吐き捨てた

鶯丸「三日月に手を出すなら..その先を考えて行動を選ぶんだな」



鶴丸「はっ..」

鶴丸殿と冷笑し、冷ややかな瞳を大広間から出ていく鶯丸殿に向けた

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