拾伍 ページ15
俺が家に戻った時
三日月はいなかった
『...』
刀は、部屋の隅に立てかけてあったから、少し出かけたのだろうと思ったけれど...床に落ちている血を見れば、そうでない事は容易に想像が出来た
『あの..野郎っ』
数時間前の政府...鷹だったか?
アイツの仕業だろう
俺は立てかけてある三日月の刀を手に取った
少しゾワッとしたが、関係ない
ランシュを履き、窓から飛び降りる
そして一気に駆け出す
向かう先は、この街の中心にある政府機関
.........三日月、待ってろ
俺が必ず、助けてやる
────────────────────
三日月side
本体をAのところに置いてきてしまったな
...Aは、何をしているだろうか
俺は政府機関の牢に入れられている
Aは、俺が居なくなってせいせいしているのだろうか
助けに..来ない、か
当たり前だ。Aの家に勝手に住み着いて、勝手に攫われた
Aが助ける義理もない
けど...目を潰された俺にとって
この暗闇は恐怖なんだ
もし、少しの希望を持って良いのなら
「...A、助けてくれ」
??「ククッ...いい気味だな。三日月」
ふと、鉄格子の向こうから声が聞こえた
この時は目が見えなくて良かったと思った
「...」
??「声じゃ分からないか?」
「鶴..何の用だ」
鶴丸「迎えに来たんだよ」
背筋が凍った
「.....な...に、を」
鶴丸「キミだよ。三日月..みんな待ってるんだぜ?キミの事......早く懲らしめたいってよ」
「っ..」
鶴丸「楽しみだな」
「俺が..お前達に、何をした...」
微かに漏れる言葉
恐らく、鶴丸は顔を怒らせているだろう
ガシャンと鉄格子を殴る音がした
鶴丸「“何をした”!?...キミは俺達から全て奪った!!!それまでの日常も!仲間も!!お前が奪ったんだよ三日月宗近!!」
「...」
鶴丸「お前さえ来なければ、主だって俺達を大切にしてくれた!!なのにっ.....キミが来た瞬間から!」
あぁ...だから俺は...大人しくしていたんだ
お主らから主を奪わぬように、主から遠ざかって過ごしていた
主がお前達を折ると言い出した時
俺は文字通り身体を使って、阻止した
お前達の為に.....俺は..何でもしたんだ
それでも...お前達は俺を恨むか
鶴丸「なんでっ..キミが来るんだよ」
泣いているのか、怒っているのか
今の俺には分からない
だから、何も言えない
すまんな...鶴
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リン(プロフ) - 風船ガムさんのこの話を見て感動しました!また、三日月宗近テーマのお話書いてください!楽しみにしてます‼ (2022年3月11日 16時) (レス) @page26 id: 4c69a0ba50 (このIDを非表示/違反報告)
リザ - 今、刀剣乱舞の別の話を読みました!三日月の目が潰れているならその人と同化?みたいな?のは駄目ですか? (2018年8月25日 12時) (レス) id: 247d31804a (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 浅葱さん» なんかすみません!!!?(大丈夫です)ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年11月15日 18時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - なんてことしてくれたんですか。続きが気になって眠れないじゃないか!!!!(初コメのくせに失礼極まりない)いつも楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2017年11月14日 21時) (レス) id: ba17717b9c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - AIさん» 泣けちゃって下さってありがとうございます!頑張ります! (2017年10月30日 19時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2017年9月27日 15時