52話 ページ21
--------マルフィside--------
「さぁそれではリクルーター達の紹介といきましょう」
いつものようにMr.Vが仕切り、それぞれが口上とポーズをきめる
メンズのポーズが終わると、レディースの口上が始まる
人間達の歓声、視線、シャッターの音
全てがいつも通り
私とジョーが観客側に潜んでいること以外は
「…マルフィ、もう満足しただろ…帰っていいか」
「だーめだ、ジョー
マレフィセント様へのご報告を主観的なものにする訳にはいかないからな
客観的にも見ておかないといけない
…君もそうじゃないのかい？」
「…ヤなこと思い出させんなよ…」
私達にはマスターに成果を報告するという義務がある
しかしそれが主観のみの報告になってはお粗末極まりない
何より美しくないからな
今私達の姿は魔法で別の容姿に変わっている上、存在感を薄くする魔法もかけてある
周囲にバレる心配は微塵もない
隣でだらけ始めた友人を横目に、また皆の仕事姿を眺めた
今日のメンバーは
アップル、ジャック、ダルメシア、ハーデス、A、スカーの6人
次にマイクの前に立ったのは、Aだった
「…あなたのお悩みなんですか？」
ぴくり、隣のジョーが反応する
「人間関係？それとも…恋のお悩み？
…なんてね
私やジョーのいる深海はとても暗く、恐ろしいもの
それでもヒレを…いえ、足を踏み入れるというなら、このポーズを覚えなさい」
凛々しくポーズをし去っていく彼女はとても美しい
今のAに以前の不安定さはなく、それが更に余裕を感じさせ人の目を惹きつける
私達に気付いててこんなアドリブをしたのかと思い様子を見るが、こちらに気付いてる様子は全くない
完全にたまたまだったらしい
ふいに、近くから話し声が聞こえた
「Aのエイトフットの口上聞けたー！」
「一緒に出てないときたまにやるよね！悪戯してるみたいでかわいいー！」
「これってエイトフット知ってるのかな？」
同じ疑問を抱き、隣を見る
「…茹で蛸だね」
「うるせェ見んな」
「well well…その様子だと初めて知ったのかな？」
「…じゃなきゃこんなツラしてねーよ」
完全に照れて真っ赤に染まる友人の姿に、微笑ましさを感じずにはいられない
私はまだ恋愛感情というものが分からない
だが、心なしか幸せそうな彼を見ていると
いつか愛を知ってみたいものだ、と思える
不思議なものだな
いつかくるかもしれないその時を
君達を見守りながら待つとしよう
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うぐいす(プロフ) - ツクモさん» ツクモ様コメントありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ありません…！！想像以上に続編希望のお声をいただき、始動させていただきました！よろしければご覧くださいませ！ (2018年12月3日 15時) (
レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ(プロフ) - 続編を希望です!!とても、いい話でした！ (2018年11月20日 1時) (レス) id: eb3706892f (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - にゃおさん» にゃお様コメントありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！続編のご希望も幸せです…！！にゃお様のご意見含めて検討させていただいてます！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - ステラさん» ステラ様コメントありがとうございます！私の夢を吐き出したこの作品で喜んでいただけたなら幸いです…！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - くるるさん» くるちゃんコメントありがとう…！こちらこそいつも読んでくれた上にコメントまでくれて幸せでした！ありがとうございます！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぐいす | 作成日時：2018年10月22日 13時
