49話 ページ18
『…ジョー？』
「あ？」
『…そろそろ、離れない？』
あの後私を落ち着かせるためにか、向かい合うかたちで抱き合ったまま2人でソファに座っていた
つまりその、私はジョーの膝の上に、いるわけで
できればそろそろ離れたい
「…却下」
『へっ、わ、ちょ』
ぎゅう、と腰に回った彼の腕に力が入る
そのまま私の肩に顔を埋める姿はなんだか甘えているように見えて、恥ずかしさと愛しさで心臓がまたうるさくなった
頬を撫でる髪がこそばゆい
「せっかく捕まえたんだからよぉ、もっと堪能させろよ」
『そ、そんな人を獲物みたいに…』
「獲物なんて思ってねーよ
俺の女だろ」
耳元で囁かれる低い声が、心に染み込むように響く
っていうか、なんか変じゃない…！？
『あなたそんなこと言うタイプじゃないでしょ…！？』
「耳元で騒ぐなうるせーなァ…
浮かれてんだよ、悪いか」
また、ジョーの腕に力が入る
それと同時に、彼の鼓動が肌を通し伝わってきた
私と同じくらい早い
驚いて顔を見ようとするが、髪の毛しか視界には入らない
でも
髪の隙間から覗く赤い耳が全てを物語っていた
この男は、どこまで私を虜にするつもりだろう
これ以上はないと思ってたのに
また愛しさがこみ上げる
結局夕飯が出来るまで、この甘い時間は続いた
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「A、お茶飲まへん？」
『あら、ありがとうファージャ』
「わたくしのお隣が空いてますわよ、Aさん」
『いいの？じゃあ遠慮なく』
食後の休憩にと、ファージャが入れてくれたお茶を女性陣全員で飲みながら談笑する
いわゆる女子会というやつだ、スキャターが教えてくれた
友達のいなかった私にはとても新鮮で、気持ちも弾む
「A」
しばらく語り合ってると、後ろから声をかけられる
なんとなくいつもより優しい気がするその声に、自然と顔がほころんだ
『どうしたの？ジョー』
「さっき忘れ物した、後で部屋行っていいか」
『わかった、後でね』
「ん」
ぽんぽん、と頭を撫で去っていく彼を見送りみんなに視線を戻すと、これでもかというくらい見開かれた6人の目線
「あ、あんた、なんやいまの、しかも呼び方」
「も、もしかして、ジョーさんとAさん…」
「付き合い出したの…？」
『え、えっと…』
「水臭いですわ！教えてくださらないなんて！」
わぁわぁと一斉に話し出すみんなをどう落ち着かせようかと、思わず頭を抱えた
私に向けられた2つの視線にも気付かずに
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うぐいす(プロフ) - ツクモさん» ツクモ様コメントありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ありません…！！想像以上に続編希望のお声をいただき、始動させていただきました！よろしければご覧くださいませ！ (2018年12月3日 15時) (
レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ(プロフ) - 続編を希望です!!とても、いい話でした！ (2018年11月20日 1時) (レス) id: eb3706892f (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - にゃおさん» にゃお様コメントありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！続編のご希望も幸せです…！！にゃお様のご意見含めて検討させていただいてます！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - ステラさん» ステラ様コメントありがとうございます！私の夢を吐き出したこの作品で喜んでいただけたなら幸いです…！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - くるるさん» くるちゃんコメントありがとう…！こちらこそいつも読んでくれた上にコメントまでくれて幸せでした！ありがとうございます！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぐいす | 作成日時：2018年10月22日 13時
