47話 ページ16
貴方が嫌いだった
当事者でもないくせに、不必要に私を傷つけ苦しめた魔女の手下
モルガナ様が私を救ってくださらなければ、苦しさに自らを殺めてたかもしれない
モルガナ様の使いとしてアースラ様のもとを伺った際にも、まだ嫌悪は少しも薄れていなかった
ヴィランズになりマスターのために他人を蹴落とす行為を理解したとはいえ、一度抱いた悪いイメージは覆されない
アースラ様の足元で私を見据えるその死んだような瞳が
憎たらしかった
リクルーターとして活動を始め、少しずつ嫌悪が薄れた
周囲への観察力
巧みな話術
時折見せる真剣な眼差し
仕事への真摯な取り組み
最初の印象から随分とはずれた貴方の姿
魅せられたのは必然だったのかもしれない
仲間として過ごし
貴方を知り
触れ合い
支え合い
愛を抱いた
貴方が嫌いだった
嫌いだった はずなのに
今はもう、その死んだような瞳すら愛おしい
『貴方を、愛してしまったのよ』
声を、瞳を、生き方を
貴方の全てを
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--------エイトフットside--------
お前への興味なんざカケラもなかった
モルガナ様の手下として、アースラ様の元に何度か使いとしてやってきたのを見た事はあった
妙に薄暗く底が見えない瞳を、アースラ様は気に入っていらっしゃったが
俺にとっては興味の範囲外だった
陸での生活に多少慣れ始め、周囲を見る余裕ができた時
まず目に入ったのはお前の表情
深海にいたときの暗い目は相変わらずだったが、意外にもころころと変わる表情に驚いた
てっきり笑ったりはしねぇもんだと、勝手に思っていたから
お前のダンスや仕草に人間どもが沸くたびに、お前は困惑していたな
こんな私の踊りなんかで、わけがわからない、と
自分の魅力を理解出来ていないお前に、そそられた
一度失いかけたときの焦燥感は思い出したくもねぇ
うなされるお前を見ているときの無力感
お前を助けられた時の 安堵
あれが自分の感情だと、正直今でも信じられねぇ
だが更に酷い感情を持ったのが
アップルにお前への愛を告げられたあの時
例えるならドス黒く、ドロリと心にこびりつく何か
それと同時に感じた 自分への怒り
いつの間に俺はこんなに臆病になった？
自分の感情すら認められない程に
『貴方を、愛してしまったのよ』
泣きながら告げるお前を他にとられるくらいなら
こんな価値観捨ててやる
ヴィランズが愛を抱いてはいけないと、誰が決めた
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うぐいす(プロフ) - ツクモさん» ツクモ様コメントありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ありません…！！想像以上に続編希望のお声をいただき、始動させていただきました！よろしければご覧くださいませ！ (2018年12月3日 15時) (
レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ(プロフ) - 続編を希望です!!とても、いい話でした！ (2018年11月20日 1時) (レス) id: eb3706892f (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - にゃおさん» にゃお様コメントありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！続編のご希望も幸せです…！！にゃお様のご意見含めて検討させていただいてます！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - ステラさん» ステラ様コメントありがとうございます！私の夢を吐き出したこの作品で喜んでいただけたなら幸いです…！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - くるるさん» くるちゃんコメントありがとう…！こちらこそいつも読んでくれた上にコメントまでくれて幸せでした！ありがとうございます！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぐいす | 作成日時：2018年10月22日 13時
