43話 ページ11
“ゆっくり私の言葉を考えてみると良い”
そう言って微笑むマルフィを思い出す
あの後部屋に戻りお風呂などをすませ、今はベッドで布団にくるまっている
なんだか心がそわそわしているせいで今日もあまり寝れない予感
好奇心？
興味？
…恋愛感情？
もしかしたら昔は持っていたのかもしれない
けれど、ヴィランズになるにつれてそんな感情の存在すら忘れてしまっていた
だからこの気持ちがどれかに当てはまるのかすらわからない
答えを聞くためにマルフィを訪れたのに、結局疑問ばかりが増えていく
『はぁー…』
深く吐き出したため息が、暗い部屋に溶けていった
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『スカー』
「んー？なぁに？サメちゃん！」
『ちょっとね、聞きたいことがあるの』
今日のリクルーティングは
ダルメシア、マルフィ、エイトフット、私、スカー、ハーデスの6人
いつものようにダルメシアにちょっかいをかけに行くスカーを見て、ふと一つの考えが浮かんだ
これが恋愛感情だと…愛だと言うのなら、日頃からダルメシアに愛を告げる彼女に聞くのが一番早い
愛とは何か
この感情は愛なのか
『スカーっていつもダルメシアに愛を伝えてるじゃない？』
「うん！スカーちゃんはー、ダーリン大好きなの！」
リクルーティングの一種、セイリングに向かう途中、2人横並びで歩く
前方のダルメシアの背中を見つめる彼女の表情はとても幸せそうで、可愛らしい
『あのね、愛ってどういう感じなの？』
「？」
『…私今まで、他人に抱ける感情って嫌悪だけだと思ってたの
だから例えば恋愛感情とか、よくわからなくて
…愛を感じると、どんな気持ちになるの…？』
ぎゅう、と胸のあたりを握る
スカーは私を見つめてしばらく考えた後、がっしりと私の両手を握った
「サメちゃんは知らないから不安なんでしょ？
わたしが教えて！あ、げ、る！」
『え、えぇ』
「まずねぇー？ダーリンのことを考えるとぉ、胸がきゅうぅってなるの！」
エイトフットの顔が頭に浮かぶ
胸が、くるしい
「姿を見るだけでドキドキするしぃ」
前方を歩く彼を見る
心臓が、高鳴り出す
「こっちを見てくれるだけで、胸があったかくなってぇ」
騒いでるスカーの声に気付き、目線がこちらを向く
じんわりと胸があつくなる
「笑顔を見たら、何もかも吹き飛んじゃうのよ！」
ほんの少し口角が上がり
笑みを作る
あぁ
これは 愛なんだ
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うぐいす(プロフ) - ツクモさん» ツクモ様コメントありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ありません…！！想像以上に続編希望のお声をいただき、始動させていただきました！よろしければご覧くださいませ！ (2018年12月3日 15時) (
レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ(プロフ) - 続編を希望です!!とても、いい話でした！ (2018年11月20日 1時) (レス) id: eb3706892f (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - にゃおさん» にゃお様コメントありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！続編のご希望も幸せです…！！にゃお様のご意見含めて検討させていただいてます！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - ステラさん» ステラ様コメントありがとうございます！私の夢を吐き出したこの作品で喜んでいただけたなら幸いです…！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
うぐいす(プロフ) - くるるさん» くるちゃんコメントありがとう…！こちらこそいつも読んでくれた上にコメントまでくれて幸せでした！ありがとうございます！！ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 0d9abb39c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぐいす | 作成日時：2018年10月22日 13時
