転生したらブースターで嫁ポケのリーフィア（擬人化）に拾われたと思ったらハンター目指すことになった件３ (ページ5)

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ヒソカの奇術ページ5

己の腕を食べたことに驚きを隠しきれない一同のどよめきが会場に満ちる中、ヒソカは一枚の布を取り出した。

｢ボクの予知能力をお見せしよう♥｣

そう言ってその右腕を覆い…その直後、上空へと放り投げた。
同時に投げられたトランプ群、その中にヒソカの腕は無かった。

｢…！｣

一瞬、ほんの一瞬だったが、リーファはその腕の行方を目敏く追うことに成功していた。

咄嗟に顔を上げれば、その天井に、小さく腕が見えていた。

｢…視線誘導が上手い…！｣

情報を一気に増やし、視線を分散させる。
戦闘においても厄介極まりない技術だ。

｢さて、この中から好きな数を選んで頭の中で思い浮かべてみて？｣
『…６』

何をする気だと疑るカストロに、ヒソカは次々指示を出していく。

ここでは、フレアの選んだ6で計算しよう。

｢その数に4を足し、更に倍にする♥｣

(6+4)×2=20

｢そこから6を引き…2で割った後最初に思い浮かべた数を引くと…いくらになるかな？｣

(20-6)÷2-6=…

｢ボクにはその答えがあらかじめわかってた♣答えは…｣

そう言うとヒソカは…

自身の欠けた右腕、その傷口に手を突っ込んだ。
腕が膨張し、血が飛び散る中、取り出された血塗れのカードに記されていた数字は…

｢…1、だろ？｣
『…！』
｢当たった…!?｣
｢…面白い、ですね…｣

どうやらこの場にいる全員が言い当てられたらしい。
所謂ロジックマジックというやつだ。

『い…異常！異常です！まさに狂気！自分の傷口にネタを仕込んでいましたー！Pにもならない！試合にも一切関係ない！にも関わらずです！ヒソカの異常性、ここに極まれりー！』

動揺する会場の中、一人別の意味で冷や汗を浮かべるリーファ。

｢…完全に関係ない、という訳ではない…！｣
｢？リーファ？どういうことだ…？｣
｢いえ…！｣

戦慄し見開かれたリーファの目に凝らされたオーラ、それがリーファに伝えたのは…

｢…もう、決着は着いています…！｣

その、揺るぎない確信と恐怖であった。