転生したらブースターで嫁ポケのリーフィア（擬人化）に拾われたと思ったらハンター目指すことになった件３ (ページ34)

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迸る稲妻はページ34

『さぁー本日のメインイベント！キルアVSリールベルトです！
一体どんな戦いを見せてくれるでしょうか!?』

｢約束を守んなかったのはそっちだからさ、もう負けてやんないぜ｣

笑顔でそう言い放つキルア、しかしその瞳には光は宿っていない。

しかし、リールベルトの口角はほんの僅かに上がっていた。
明らかな脅威への恐怖、しかしどこか勝機を見出だしているような。

車椅子に体を預けつつ、キルアの様子を注視していたリールベルト、その眼前にポケットに手を入れ立つキルア。

ここでその間に立つ審判がその手を上げた。

｢ポイント&KO制時間無制限！始め!!｣

その叫びと同時、キルアの姿が消えた、否……

(上……いや！)

戦慄するリールベルトの裏、風が吹き下ろした。

(背後!!)

そう直感した刹那、その車椅子からオーラを一気に噴出し緊急離脱。

振り下ろされたキルアの拳は風を切るばかりで空振った。

これがリールベルトの得意とする高速移動技、“爆発的推進力(オーラバースト)”。

闘技場の床を大きな音を立てつつ擦り、減速しつつ距離を取ることに成功した彼は、その背面の二つのスロットから、蛇を象った二本の鞭を取り出した。

｢“双頭の蛇(ツインスネイク)”！
そして、“双頭の蛇による二重唱(ソングオブディフェンス)”！｣

怒涛の勢いでうねる二本の鞭は全方位を守りつつ攻撃の機を窺うようにじりじりと距離を詰めていく。

｢はっ！いきなりの奇襲は残念だったな！この型に持ち込めば最早お前に勝機はないぜ！｣
｢なんで？｣
｢見ればわかるだろう！あんな獣はともかく常人にこの鞭の動きを見切るのは不可能！｣

『しれっと俺ディスられたな』

｢狭いリングの上では逃げも隠れも出来んぞ！｣

まぁ、確かにフレアが野生動物ならではの敏感な反射神経と動体視力を有していたからこそこの技は破られたのだが、それは相手が人間でなかったから。

それなら、人間であるキルアにならこれは通用するはず。

……ただ一つ、リールベルトは失念していた。

キルアの放つ殺気や立ち振舞いから、彼が裏社会に生きる人間だということは彼も理解していた。

ただ一つ問題があったとするならば。