魔物の町 ページ24
｢…町のパトロール、ねぇ…｣
翌日に命じられた仕事は、町のパトロール。
だが、教えられた場所には町があった覚えがない。
見落としていたのか、はたまたオシストにより何らかの方法で隠されていたのか。
｢えっと、目印は…“三つ子の石”…これか｣
周りを少し見渡してみれば、成程確かに三つ仲良く並んだ中くらいの石がある。
そこを注視してみれば、その裏には薄くだが魔法陣が刻まれていることに気付く。
｢…まさか、な｣
その石に手をかざし、魔力を流してみる。
すると見る見るうちに魔法陣が輝き始めたではないか。
｢おいおいおい…マジかよ｣
こんなところに隠していたとは。
そう呟く暇もなく、光に包まれた東矢の姿は森から消え失せていたのだった。
――――――――――
…目を開けば、そこに広がっていたのは一つの町。
ここは地下なのだろうか、壁は岩肌が剝きだしてところどころに鉱物が浮き出ており不思議な光を放っている。
多分地下深くに転移してくり抜き、そこにダンジョンに近い形で住処を作ったのだろう。
確かにここなら人間にバレて襲われる心配も少ないし、平穏に暮らすことが出来るだろう。
｢あり、見ない顔だべ？新入りだべか？｣
｢えっ、あぁ…ちょっとここの見回りに来ました｣
｢ほーそりゃまた…ご苦労さんだべ〜｣
話しかけてきた老婆は明らかにゴブリン族だ。
しかしその体は通常種よりも大きい。
やはり上位種なのだろうか。それとも突然変異種か？
…ひとまず考えることは止め、町を回ってみる。
無骨ながらも住み心地は良さそうな住宅地が広がっており、意外と多くの種族が共存しているようだ。
ゴブリン族、オーク族、フォレストウルフ、スライム種…その数は多岐にわたっており、数えきれないほどだ。
｢…知らなかった、な｣
まさか魔物の中にもここまで発達した文明があったとは。
魔王の元についてから驚きの連続である。
やはり常識は生まれながらの環境で粗方凝り固まってしまうものなのだと感じながらも、見回りを続けていく東矢だった。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
