【フール/進/マールド】木漏れ日アパートの大惨事【お風呂アフター】 ページ23
悲鳴、悲劇などとは程遠い平和な木漏れ日アパート。
今日も何事もなく平穏な一日が過ぎゆく……はずだった。
「いやあああああああああああああああああああああああっ!?」
耳の裂けるようなオシストの甲高い悲鳴がアパート全域に響く。
今までの桃色の歓声と違い、事件性のある絶叫に驚いた住民たちが続々と声の元へと駆ける。
するとそこにいたのは。
「……あ˝……」
「死……い……痛……」
「全身が発火してるみたいに死ぬほど痛いんだが……」
「いやああああああああああああマールドさんの美肌があああああああああああああ!!!!」
風呂場に真っ赤になって横たわるフール、全身が火傷したかのように真っ赤を通り越して沸騰しているかのようにうつ伏せで苦しむ進、そしてまるでリンゴのように真っ赤になった頭だけのマールドが辛そうにオシストの腕の中で体を再生しているところだった。
「……は?」
「「「「「「「「「「「「「「ええええええええええええええええっっっ!?!?」」」」」」」」」」」」」」」」
住民全員の驚愕の叫びが、この世界にハウリングした。
――――――――――――――――――――
「死ぬかと思った……」
「全くですよ……私たちがいてよかった……」
その後、オシストやフォトムら医療班の尽力もあってか、全員がなんとか一命を取り留め火傷から(約一名は全身蒸発から)回復することに成功した。
「もう! ソーラ心配したんだよ!?」
「ごめーん……なんかお風呂入ろうとしたら変な……サイコロ? が置いてあって……」
「私も……同じですね……はい……私は88℃に設定されました……」
「僕91℃なんだけど」
「「「「「「「「「「「えっ」」」」」」」」」」」
「……うん、マールドさんがマールドさんでよかったです……」
この事件も後には笑い種になるのだろう。
そう思い、また年末へ向けて動き出した日々を眺め、意地悪く笑う影があったとかなかったとか。
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時:2023年6月3日 15時