木漏れ日の差すアパートで (ページ22)

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ゲームページ22

｢…｣
｢…どっちだ…｣
｢どっちだろうな？｣

静寂が辺りを包む。

｢んー…こっち！｣

ソーラがマールドの手から引き抜く。
そして。

.

｢あ”あ”あ”ッババ引いたァァーーーーーッッッ!!!!!!｣
｢うるせぇよ、じゃあ引くからな｣
｢うぬぬぬぬ…さぁどっち！｣
｢こっち｣
｢負けたァァァァァァ!!!!｣

…彼女には未来が見えていたというのにこの有様である。

｢だからうるさいってば…見ろよ、アルマが怖がってんぞ｣
｢…声おっきぃよ…｣

指指された方向を見れば、部屋の隅っこでふるふると震えながらこっちを見るアルマがそこにいた。
ちなみに彼は一抜けである。

｢…もーいっかい！もーいっかい！｣
｢もうやらん｣
｢そんなぁ!?かちにげだかちにげ！ずーるいんだ！｣
｢むしろこれ以上試行回数を重ねてもお前の負けが蓄積するだけだぞ｣
｢ちょっとなに言ってるのかわっかりませーん｣
｢要するにお前が負けるだけ｣
｢ひっどい!?｣
｢事実だよ馬鹿｣

溜息を残し、マールドが立ち上がる。

｢僕は帰って寝るよ｣
｢おい!?まだ早いだろ!?｣
｢今何時だと思ってんだ｣

うるさく引き留めようとする巧に対し、マールドが指さした時計には…

｢…午後10時だ、子供は寝とけ｣
｢やだやだやだ！私寝ないもん！｣
｢そう言って毎朝9時半まで熟睡してる馬鹿はどこのどいつだ?｣
｢うぅっ…｣
｢うん、寝た方がいいと思う…僕も寝る…｣

アルマも自室へ…ではなく外の魔法陣の間へと移動する。

｢あら、帰るのですか？｣
｢えっと…今日はカイトと一緒に寝る約束してるから…最近忙しいみたいで一緒に寝られなかったし…｣
｢おうそうか、怪我すんなよ｣

アルマが魔法陣の上に乗り、光に包まれて消える。
それをマールドとオシストが見送り、彼らもまた自室で寝る支度をするために戻っていく。

｢イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア負けたァァァァァァ!!!｣
｢うるっせぇ!｣

マールドの怒号が響き渡り、ようやく騒ぎは幕を閉じたのだった…