Nightmare Game 〜炎雷煌めく血塗れ回廊〜

マールドの見解 ページ14

やはり一人のまま走り続けるマールド。

一人何か考えているようだが…

｢…やっぱどうもおかしい…｣

思えば、不審な点はいくつもあった。

まず、何故自分はここにいるのか。
正直これはよくわからない。
いつもの作者によるご都合主義と言えばそれで片付くのだが…

次に、あの化け物の正体。
これもわからない。
ただ、あれが自分たちを殺そうとしているのははっきりと認識できる。
ただそれだけ。

そして、巧やフレアと会った時のよくわからない感情。
これもご尾都合主義なのか、あるいは…誰かに仕組まれている？

…更に、これが一番の不審な点だ。



















どうして、室内の筈なのに空を飛べたんだ?

はっきり言おう。
これはどう考えても異常である。

あの時は生きるのに必死で深く考えられなかったが、余裕が生まれた今こそ解る。

普通なら、斜面から飛び出したところで天井にぶつかってジ･エンドである。
なのに、まるで当然のように飛べた。

｢絶対にこのゲームには何かがある…何だ…？｣

しかし、それらから導き出される結論が思い浮かばない。

結局内部の人間でない限りその真相はまず知りえないのだ。

｢畜生…どっかにハッカーとかウィルス･バグ使いとかいねぇもんかねぇ…!｣

あるいは裏ルートからシステムに侵入し、情報を入手出来れば…

…それとも、既に答えは見つけられる？
それさえもわからない。

結局今分かるのは、とにかく生きなければ知りえることも知れないのだという、ただそれだけの事実のみ。

｢…絶対突き止めてやる…!｣

まだ見ぬ主催者への対抗心を胸にたぎらせ、マールドはひたすらに走り続ける。



｢…そういや何でケチャップ切れないんだ…?｣

また一つ、疑念を見つけながら。

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