*再会、救済 ページ3
「ッ、サンズ!」
「よう」
ようやくスノーフルに辿り着くと、川の畔にサンズが立っていた。
「…本当に、リセットされたんだな?」
「…あぁ。多分な」
「そうか…」
サンズは悔しそうに手を握りしめる。
そんな彼に対し、Aは話を切り出した。
「なぁ、サンズ」
「ん、なんだ?」
「一緒に、運命を変えてみないか?」
――――――――――
所変わって、舞台は遺跡。
しかしそこにはかつてのようなモンスターの活気は無く、そこら中に塵が舞い積もっていた。
「ギャッ」
振り下ろされたおもちゃのナイフが、また一体の純粋無垢なモンスターを葬った。
その表情からは、何も感じ取れなかったが…
ほんの少しだけ、どこか、悲しんでいるようにも見えた。
そうこうする内にそれはホームへと辿り着いた。
トリエルの忠告を無視し、遺跡の出口へ向かう。
「そうはさせないわ…貴方がこの先へ行く必要は無いもの…
…それでも行きたいなら、ここで貴方の強さを証明なさい」
トリエルの言葉に耳を貸さず、一切の躊躇なくナイフが振り下ろされ―――
、
、
トリエルに当たる寸前で止まった。
「…!?」
「なっ…!?」
困惑するトリエルらの前に、彼は颯爽と現れたのだった。
「heh、ギリギリセーフってやつだな」
勿論、本来ここでサンズが現れることは無い。
そもそも遺跡ではサンズは絶対に登場しない筈なのだ。
しかし現に、たった今、目の前にやってきている。
何故か?
理由は簡単。
サンズがAの存在というイレギュラーにより、
「えっ…その声…!」
「ごめんよおばさん。約束、破らせてもらう。」
「…それってどういう?」
「少なくとも今の俺には説明出来るだけの時間が無い。もし無事に戻ってこれたなら、話してやるよ」
そんなやり取りの直後、サンズの体は掴んでいたそれごと遺跡から消え失せたのだった…
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時:2022年9月9日 18時