転生したらブースターで嫁ポケのリーフィア（擬人化）に拾われたと思ったらハンター目指すことになった件 (ページ38)

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〇×の理不尽ページ38

さて、一応五人が揃い、それぞれが装置を装着したところで扉に変化が起きた。
スクリーンに文字が表示されたのだ。

扉を開く？
〇YES ×NO

｢多数決でより多い方が選択されるという訳ですか｣
｢〇一択だね♠｣

当然満場一致で〇を押すと扉が開いた。

少し進むと分かれ道が。
〇が左、×が右らしい。

投票結果は〇:×が1:4。
右だ。

｢おい待てここは左じゃねーのか?｣

そう問うモブに対し、それぞれに語りだす。

｢人は何か迷ったり未知の道を選ぶとき、無意識に左を選びやすいという行動学の原理があります。｣
｢もし試験管がそれを知っているなら左側に難しいトラップを設置する筈…♥｣

因みにこれ、原作ではクラピカが最初に発した物であるため、ネットでは『クラピカの法則』とも呼ばれている。

そしてその先には、正方形の足場が真ん中にあるだけの大部屋だった。
そこと入口、そして向こう側の出口以外は奈落である。

｢ここは…?｣

困惑する一同の反対側から、五人の人間が姿を現した。
彼らの姿はローブに隠されており一切見えない。

さて、その内一人の手錠が外され、彼はローブを取った。

彼は傷だらけのスキンヘッドな大男であり、どこか堂々としていた。
ほんの少しだけ警戒する一同に対し、男はこの部屋のルールを説明する。

これから五人の試験官と戦い、多数決、即ち三勝以上で勝利、通過ができるというものだ。
さて、当然勝負を受けることを選択した一同。

相談の結果、まずはAが様子見で出陣することになった。
相手側は先の男。

それぞれの足場から橋が架けられ、二人だけがフィールドに渡った。

｢さて、俺はデスマッチを提案する!
一方が負けを認めるか、あるいは死ぬことで決着とする!受けるか?｣
『あぁ』

Aは〇を押し、受ける意思を見せる。

｢人ならざるのにその覚悟!見事。
それでは…｣
『いざ尋常に…』
「『勝負ッ!』」

互いに駆け出す。
男はその屈強な腕を振り上げ、Aは尻尾を振りぬく。

刹那、吹っ飛んだのは大男の方だった。

｢がはっ…!?｣
｢｢｢｢なっ…!?｣｣｣｣

まぁ、当然である。
彼らは所謂雇われであり、ある程度の実力こそあれど、それは常人レベルでの話。
念を扱えるAには遠く及ばないのだ。

大男は勢いそのままに試験官が待機する足場へ吹き飛ぶ。
そして、男はこう告げた。

｢まいったな…勝てない。俺の負けでいい。｣

初戦はA一行の勝利で幕を下ろしたのだった。

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